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ラフなかっこよさと、“きちんと”さ、美味しさのベストな距離感。 千駄ヶ谷「Tas Yard」|RINの行かねば損する東京のカフェ

自称「スコーンの人」。作り手によって千差万別の“個性のカタマリ”、スコーンに魅了され、十数年にわたりカフェを訪ねてはお菓子やお店に表れる店主の「好き」を楽しんでいる、カフェライターRINさんが、「みんな違ってみんないい。 だからカフェって楽しい!」と思わせてくれる、個性豊かな東京のカフェや喫茶店をお伝えします。

千駄ヶ谷に「タスヤード」アリ。そう言っても過言ではないほど、今やこの街を代表するカフェでしょう。ゆでたまごが載ったカレーが、オープン当初から15年以上愛され続ける名物メニュー。かっこよくて、居心地がよくて、きちんと美味しい。大人がラフに充実した時間が過ごせるちょうどいい距離感が、ついまた足を運びたくなる理由です。

十字路の一角に建つ、モダンな庭小屋「Tas Yard」

辺りを住宅で囲まれた、千駄ヶ谷のとある大きな十字路。まさに“+(タス)”の字になった四つ角の一角に、「Tas Yard(タスヤード)」はあります。

オープンは2004年。15年以上も愛され続けるこの店を手がけるのは、すぐそばに事務所を構え、家具の製造・販売や住店舗などの内装デザインなどを行う「Landscape Products (ランドスケーププロダクツ)」。「自分たちが社食として使えるようなカフェがあったらいいのに」。そんな何気ない声が、「タスヤード」が生まれたきっかけだったといいます。

2000年代初期といえば、カフェブームの走り。雑誌では、渋谷や原宿、新宿などを中心に「ほっこりカフェ」「屋根裏カフェ」の特集が多く組まれ、“カフェ=小ぢんまりとしたプライベートな空間、女性店主、そして女性客をターゲットにした店”が主流でした。

そんな中、裏原宿のほど近くにあり、どこか無骨なかっこよさとスタイリッシュながらも温もりある広めのスペースを備えた「タスヤード」は、“ほんわかカフェ”しか知らなかったわたしには少し特別に写ったのを覚えています。大人が肩肘張らずに立ち寄れて、空間もサービスも料理も、きちんと満足させてくれるカフェ。それが「タスヤード」のはじめの印象であり、今でも変わることはありません。実際に街で過ごす大人たちの等身大の「あったらいいな」がカタチになっているからこそ、長く愛され続けているのでしょう。

甘い! からのスパイシー! クセになる美味しさ「タスヤードカレー」

食事メニューはカレーのほかに、ハヤシライスや生姜焼き、ミートソースなど馴染みあるラインアップ。

「タスヤード」のオープン当初からの名物メニューが、「タスヤードカレー」。サラリとしたスープ状のグレービーに、大ぶりにカットした季節野菜と鶏肉を加え、仕上げにトレードマークのゆでたまごをオン・ザ・ライス! たまごが載っているだけで、どうしてこうも幸せな気持ちになるのでしょうね。

一見すると、“懐かしのカレーライス”のようにも見えますが、その美味しさは非なるもの。一口食べれば、最初にやって来るのはパンチのある独特の甘み。「おぉ! 甘い!」と思った瞬間に、じわじわとスパイスが追ってきて、最後はキリリと爽やかな後味だけが残ります。甘みとスパイシーさが交互にやってくる感覚がクセになり、スプーンが進むこと進むこと。

悩ましいのは、ゆでたまごを食べるタイミング。ラーメンの味玉や鍋焼きうどんの半熟卵と同様、食べる人の個性が出るポイントだと、わたしは勝手に思っています(笑)。ちなみに個人的には、最後まで取っておく派。マイルドになりすぎないよう、しっかりグレービーと絡めていただきます!

もの足りないとは言わせない。しっかりボリュームな男前おやつ

まるでピザのような大きさ! しっとり感とザクザク感が両方楽しめるオリジナリティあふれるスコーン。

スイーツだって、なかなかの個性派ぞろい。表面をパリパリにキャラメリゼしたフレンチトーストや、ドライフルーツとナッツがごろごろ入った平たいスコーン、お椀になみなみ張ったコーヒーゼリーなど、オリジナリティとパンチある美味しさは唯一無二。そしてどれもが迫力ある大きさの“男前な出で立ち”も、「タスヤード」らしさの一つです。

この街で働く人、暮らす人の生活スタイルに寄り添うことで、今や千駄ヶ谷の街の一部となった「タスヤード」。男性も年配の方も、もちろんスイーツ・カフェ好きさんも、充実した時間が過ごせるベストな距離感がある限り、それはこの先も変わらないはずです。原宿や北参道でのショッピングの際に、ぜひ足を伸ばしてみてください。

RIN

RIN

スコーンの人/カフェライター/カフェブロガー。学生時代からカフェを巡り始めて十余年。 つくり手によって千差万別に表現されるスコーンに魅了され、 スコーンを通して店主の「好き」や個性を探る。ウェブを中心にオールジャンルのカフェライターとしても活動。
自主制作エッセイ「粉のカタマリ。」「粉のカタマリ。ツゥ」を手がけるほか、カフェとコラボレーションしイベントなども行う。(インスタグラム @rin_125 )

Tas Yardタスヤード

住所:
東京都渋谷区千駄ケ谷3-3-14
TEL:
03-3470-3940
アクセス:
JR線 原宿駅より徒歩7分、千駄ヶ谷駅より徒歩12分
営業時間:
平日 11:30~18:00、土・日曜・祝日 11:30〜19:00
定休日:
なし
支払い方法:
各種クレジット可
URL:
https://tasyard.com/

更新: 2021年3月29日

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