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編集部のお気に入りのレストランをご紹介します

サイゼリアでバイトする星つきシェフ。目黒「L’ASSE(ラッセ)」| ハヤシコウの行かねば損する東京のイタリアン

日本人初のイタリア人! イタリア渡航歴25年。イタリアをライフワークに活躍するハヤシコウさん。自宅には醤油がない(つまり和食は食べない!)ほどイタリア料理好きなコウさんに、今行くべき東京のイタリアンを教えてもらいます。

オープンしてすぐに1つ星。「L’ASSE(ラッセ)」村山太一オーナーシェフ

 ”「サイゼリヤ」でアルバイトをする星付きシェフ” 。そんな変わった肩書きを持つ、村山太一さんのお店「L’ASSE(ラッセ)」。目黒駅から権之助坂を下ったビルの地下にあるお店。地下だから陽の光は入らないけど、シックで清潔感のある店内はとても安心できる。オーナーシェフの村山さんは、北イタリアはマントヴァの超名店「ダル・ペスカトーレ」で修業し、お店はオープンしてすぐにミシュラン1つ星と、輝かしい経歴の持ち主。そんな彼が何で「サイゼリヤ」でアルバイトを? のエピソードは、書籍『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』になっているので、ぜひ手にとって読んでみて欲しい。

“バローロ・ボーイズ”が造る「ARTE 1998」でお祝いランチ

もともと、比較的ゆとりのあるテーブル配置だったお店は、コロナ以降、席数を減らしているので、今まで以上に余裕があり、ゆったりとした気分になる。 グラスのシャンパーニュを飲みながら、前菜の甘エビをいただきつつ、ワインリストを拝見。ワインはペアリングでお願いしようかとも思ったけれど、自分へのお祝いランチだったので、ボトルで注文。選んだのは、モダンバローロの名手ドメニコ・クレリコの「ARTE 1998」。バローロと同じブドウ品種のネッビオーロを主体にし、ベルベーラがブレンドされたこのワインは、ネッビオーロ種を主体にした、しなやかなタンニンときれいな酸が心地よい。1998年は良年ということもあり、グラスに顔を近付けただけで思わず笑みが溢れる(長期熟成の伝統的なバローロとは異なり、カジュアルでモダンなバローロを造る生産者達を “バローロ・ボーイズ”と呼びます)。

ペアリングの幅を広げる熟成ワイン

パスタ1皿目は「ズワイガニのパスタ」。しっかりと味が引き出されたカニが、細めのパスタによく絡む。全体をまとめるトマトの酸味が、このワインの酸味にもよく合う。リリースしたてのワインに比べて、それなりに熟成されたワインは 、料理とのペアリングの幅が広がる。今回も、こなれたワインがカニの旨みを良い感じに引き立てる。同じワインでも若いヴィンテージでは、ここまで好相性にならない。熟成されたワインの余裕を感じた。

名物のラビオリは通販でも食べられるように!

パスタ2皿目は、この店のスペシャリテでもある「チーズのラビオリ」。卵たっぷりで色鮮やかな黄色い生地に、数種類のチーズが詰まったラビオリ。パスタをひと口に頬張ると、繊細な生地で包み隠されていたあふれんばかりの香りや旨みが、キラキラと流れこむ。繊細なのに力強い、イタリアらしい豊かなパスタ。昨年から、この名物ラビオリを家庭でも食べられるようにと、通販も始めたようだから、コロナも案外悪いことばかりじゃない。

教科書に載せたいくらい素晴らしい「ナメタカレイ」

パスタに続いて、魚料理は「ナメタガレイ」。見た目のどおり、皮目はパリッとしていて身は軟らかい。教科書に載せたいくらいの仕上がり。添えられたバーニャ・カウダソースも、この日のワインとも非常に好相性。

メニューで発見したらラッキーな「愛農ポーク」

肉料理は『愛農ポーク』。この愛農ポークって、いわゆる豚の匂いがしない。味はしっかりあるのに、香りがとてもすっきりとしていて、豚肉なのに爽やか。三重県の愛農高校の生徒さんが育てている豚なので、数に限りがあるんだけど、メニューに「愛農ポーク」って書いてあったら、大当たりな気分になる。

語源どおり「レストア」できる場所

デザートの前に、バースデーメッセージ付きのプレートをいただいちゃいました。

久しぶりの「ラッセ」は味はもちろん、お店に流れるゆったりとした時間が心地良かった。美味しい料理を食べるのだけを目的とするのでなく、豊かな食事の時間を過ごす。語源のとおり「レストアする場所」としてのレストラン。ランチの後、嬉しい余韻のまま、隣駅のワインショップでワインを買って帰った。このワインを開ける時には、きっとこの日の楽しい食事を思い出すだろうな。

ハヤシコウ

ハヤシコウ

株式会社ミズコルビノデザイン 代表。多摩美術大学卒、都内イタリアン勤務の後、イタリアのマルケ州ウルビーノISAに留学。帰国後、都内ワインバー勤務の後、2005年ミズコルビノ・デザイン設立。25年にわたりイタリアと日本を往復する中で培ったイタリアへの造詣を生かし、東京のイタリアンを中心に国内外の店のロゴやマーク、内装デザイン、メニューの監修などを手掛ける。2018年、「サルメリア69」の新町賀信氏と共に一般社団法人おいしい生ハム普及協会設立。

レストランラッセレストランラッセ

住所:
東京都目黒区目黒1-4-15
ヴェローナ目黒B1
TEL:
03-6417-9250
アクセス:
目黒駅より徒歩3~4分
営業時間:
ランチ 12:00-14:00 (L.O. 13:00)/ディナー 18:00-22:00 (L.O. 20:00) ※東京都の自粛要請などにより、営業時間は変更することがあります。
定休日:
日曜、第1月曜日
支払い方法:
各種クレジットカード可
URL:
http://lasse.jp/

更新: 2021年2月27日

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