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愛しのたまごサンドとマスターの笑顔に会いに行く。 築地「レンガ」|RINの行かねば損する東京のカフェ

自称「スコーンの人」。作り手によって千差万別の“個性のカタマリ”、スコーンに魅了され、十数年にわたりカフェを訪ねてはお菓子やお店に表れる店主の「好き」を楽しんでいる、カフェライターRINさんが、「みんな違ってみんないい。 だからカフェって楽しい!」と思わせてくれる、個性豊かな東京のカフェや喫茶店をお伝えします。

たまごサンド」が好きです。ゆでたまごをマヨネーズで和えた、たまごサラダのサンドイッチではなく、最近流行りの、インパクト抜群の超極厚だし巻きたまごサンドでもなく。ほんのり塩味が効いただけの焼きたまごで作る、シンプルなたまごサンド。パンは軽めで、サクサクにトーストしてあれば、なおよし。築地の喫茶店「レンガ」には、そんなわたしの理想のたまごサンドがあります。

築地の路地裏で38年。喫茶店「レンガ」

「日本の台所」と呼ばれた築地市場が豊洲に移転してから、気づけば早2年半。頭にタオルを巻いた個人居酒屋の店主から星付きレストランのシェフ、おめかしをした国内外の観光客まで、連日多くの人で賑わっていた様子もまだ記憶に新しいでしょう。しかし当時から築地の街には、市場を少し離れれば、昔ながらの住宅や小さなオフィスがたくさんありました。駅前には小学校もあり、常に日常の暮らしと隣り合わせ。その築地の街で、38年続く喫茶店が「レンガ」です。

レンガ造りの建物だから、「レンガ」。なんとも昭和らしい名のその店を知ったのは、何かの雑誌で「たまごサンドが美味しい」という記事を見たのがきっかけでした。当時はまだ、たまごサンドブームや純喫茶ブームが来る前。関西出身で、幼い頃からたまごサンドは“焼きたまご”で育ったわたしは、ただ懐かしさを求めて訪れたのを覚えています。

普段はカフェと呼ばれる店に行くことが多いので、喫茶店の経験値はまだひよっこ。そんなわたしでも、快く迎えてくれたのが「レンガ」のマスターでした。「こんにちは! いらっしゃいませー!」。厨房の奥から大きな声と満面の笑顔で迎えてくれたマスターに、どんなにホッとしたことか。カランカランとドアの鐘が鳴ってお客様が来る度に、本当に嬉しそうにお客様を迎えるマスターの姿は、見慣れた今でも小さな感動を覚えます。

サンドイッチにも「作りたての美味しさ」を

初めて「レンガ」に来たときのオーダーは、「トーストサンドセット」。そしてそれ以来、何度来ても、こればかりをオーダーしてしまいます。築地の老舗精肉店「日山」のひき肉を使った「特製ナポリタン」も押しも押されもせぬ人気メニューで、この店の名物の一つなのでぜひ召し上がってほしいのですが(こちらも絶品です!)、どうしても、マスターが作ってくれるサンドイッチが心を掴んで離さないのです。

「トーストサンドセット」は、サラダとドリンク付きで900円(税込)! 終日オーダー可。

「レンガ」のサンドイッチは2種類のセット。1種は自慢のふわとろオムレツのたまごサンド、もう1種はツナ、ウインナー、ハムから選ぶことができます。ウインナーのサンドイッチなんて、ちょっと珍しいでしょう?

選べるサンドイッチにもしっかり野菜が入っているのに、たっぷりのサラダがきちんと付いていたり、時間帯に関わらず、終日セットメニューがオーダーできたりすることも、界隈で働く人や暮らす人にとっては嬉しいサービス。喫茶店メニューはつい野菜が不足しがちですし、仕事や家事が忙しいと、ただでさえ混み合うランチタイムに外に出るというのは意外と難しいものです。

写真はハムサンド。トマト、レタス、きゅうり入り。パンにはケチャップとマヨネーズを塗って。

30年以上も付き合いがあるという「サンワローラン」のイギリスパンをこんがり焼いたら、手早く仕上げた半熟のふわとろオムレツと、フレッシュな野菜を挟みます。目の前に現れたサンドイッチの美しいこと! 「出来合いのサンドイッチがいつでも食べられる時代だからこそ、ここでしか食べられないできたての美味しさで、喜んでもらいたい」というのが、このオムレツタイプのたまごサンドを始めたきっかけだそう。サクサクの軽いパンとふわとろたまごの、バランスといい、コントラストといい、実に秀逸! 見た目だけでなく美味しさにもとことん追求した、「レンガ」特製のサンドイッチには、マスターの愛情もいっぱいに挟まっています。

恋しくなるのは、たまごサンド? それとも……

コーヒーは、「キーコーヒー」から。こちらも約40年の付き合い。

もちろん喫茶店ですから、コーヒーだって自慢です。サイフォンで淹れるトアルコトラジャは、しっかりとコクがありながら、まろやかな口当たりとスッキリとした飲み心地。深みの中に淹れ手のぬくもりが感じられる美味しさは、チェーン店では味わえないものです。

現在「スペシャルランチ弁当」900円(税込)も販売中。ナポリタンとたまごサンドが両方楽しめてお得!

紅色のベルベット地のソファに座ってのんびりとコーヒーを飲んでいると、「こんにちはー!」「ありがとうございましたー!」と、また満面の笑顔でお客様を送り迎えするマスターの声が。初めのうちは、「たまごサンドが食べたい!」と思って「レンガ」に訪れていたのが、気づけば、「マスターに会いたい!」がここに来る理由になりました。でもそれはきっと、わたしだけではないはず。一度訪れれば、たまごサンドやナポリタンの美味しさと、優しいマスターの虜になる、愛すべき喫茶店です。

RIN

RIN

スコーンの人/カフェライター/カフェブロガー。学生時代からカフェを巡り始めて十余年。 つくり手によって千差万別に表現されるスコーンに魅了され、 スコーンを通して店主の「好き」や個性を探る。ウェブを中心にオールジャンルのカフェライターとしても活動。
自主制作エッセイ「粉のカタマリ。」「粉のカタマリ。ツゥ」を手がけるほか、カフェとコラボレーションしイベントなども行う。(インスタグラム @rin_125 )

築地 レンガツキジ レンガ

住所:
東京都中央区築地2-15-15
TEL:
03-3545-4747
アクセス:
東京メトロ日比谷線 築地駅より徒歩4分
営業時間:
平日 11:00~16:00、第1・3土曜 11:00〜14:00
定休日:
第2・4土曜、日曜、祝日 (※緊急事態宣言中は、11:00〜15:00 水・土・日曜、祝日)
支払い方法:
現金のみ
URL:
https://www.instagram.com/coffeehouserenga/

更新: 2021年2月26日

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