RESTAURANT

編集部のお気に入りのレストランをご紹介します

デンキとコーヒー? カスタマイズ焙煎ができる唯一無二のコーヒー店 豊島園「志村電機珈琲焙煎所」|RINの行かねば損する東京のカフェ

自称「スコーンの人」。作り手によって千差万別の“個性のカタマリ”、スコーンに魅了され、十数年にわたりカフェを訪ねてはお菓子やお店に表れる店主の「好き」を楽しんでいる、カフェライターRINさんが、「みんな違ってみんないい。 だからカフェって楽しい!」と思わせてくれる、個性豊かな東京のカフェや喫茶店をお伝えします。

ごまんとある自家焙煎珈琲店の中から、自分好みの味のコーヒーを仕立てるベストな店を探すこともカフェを巡る楽しみの一つですが、もし自分のオーダーに合わせてカスタマイズで焙煎してくれるコーヒー店があれば、それはまた特別な一軒ではないでしょうか。

電気店+自家焙煎珈琲店。二人だからできたカフェのスタイル

豊島園駅から北へまっすぐ5分ほど上って行くと、交差点の角に一風変わった名前とデザインの店が見えてきます。看板には「志村電機珈琲焙煎所」の文字。デンキとコーヒー……? なんとも興味深い組み合わせですが、文字通り、電気店と自家焙煎珈琲店が一つになった一軒です。

オーナーは、志村大次郎さんと麗美さんご夫妻。コーヒーを愛してやまない麗美さんが、豊島園で約50年続く老舗電気店「志村電機」に嫁いできたことが、「志村電機珈琲焙煎所」誕生のきっかけだそう。「コーヒー店をやりたい」という幼い頃からの夢を諦めきれず、「志村電機」の近くに倉庫を借りて麗美さんがコーヒー店を始めたのは20年以上前。長らく別々の店でしたが、子育てから手が離れたのを機に、2018年にがっちゃんこして「志村電機珈琲焙煎所」となりました。

電気店とコーヒー店を一つにしてしまうなんて、二人にしかできないカフェのかたち。だからここでは、他の自家焙煎珈琲店にはないユニークな光景があちらこちらで見られます。コーヒー豆や抽出器具、ケーキ、焼き菓子が並ぶカフェスペースと同じ空間に、電球や延長コードが密集した商品棚があり、あっちで楽しくコーヒーを飲んでいるご近所さんの声が聞こえてきたと思えば、こっちではエアコン修理の相談をする人の姿が。“街の電気店”と“街の喫茶店”の両方の顔を持つのが、この店です。

コーヒー通も唸る、オーダーメイド焙煎システム

そんな街の人々に愛される「志村電機珈琲焙煎所」ですが、訪れるのは地元客ばかりではありません。実はコアなコーヒー通がこぞってやって来ます。理由は店内に並ぶ豆と焙煎機を見れば一目瞭然。“自家焙煎珈琲店”と聞くと、黒々と光る焙煎後の豆が並ぶのが一般的であるところ、ここにあるのはなんと青緑色の生豆。その隣りには焙煎機が。そう、「志村電機珈琲焙煎所」は、自分の好きな豆を好きな焼き加減で焙煎してくれるまさに“焙煎所”なのです。

わたしもはじめは驚きました。自家焙煎を謳うコーヒーショップにはさまざま足を運んで来たものの、豆も焙煎度合いも自分でカスタマイズできる店など、ほとんど聞いたことがありませんでしたから。豆は25〜30種、焙煎度合いは5段階から選べ、微調整したい場合は10秒ずつ焼き時間の調整も可能。“コーヒーは焙煎してから100時間後が美味しさのピーク”。それを逃してほしくないからと、このスタイルを20年前から続けているのだそう。麗美さんのコーヒー愛の一途なこと……!

街の人もコーヒー好きも気取らずコーヒーを楽しめるカフェ空間に

もちろん、カフェだけの利用も可能です。自慢のラテに使うエスプレッソには、麗美さんが好きな味を求めて配合したオリジナルブレンドを使用。エチオピア産の豆特有の甘酸っぱさを残したスッキリとした味わいに仕上げています。それでも「気取らず、コーヒーを通して地域の人と楽しく交流したい」と、アレンジドリンクやコーヒーゼリー、ラテソフトなど、近隣に住む幅広い世代の人が楽しめるメニューもたくさんラインアップ。

また、池袋の老舗洋菓子店「タカセ」のケーキや焼き菓子がいただけるのも、この店のちょっとスペシャルなポイントです。実は「タカセ」が卸販売するのはこの店だけ。秋から冬にかけては、大きな角切りりんごがゴロゴロ入ったアップルパイをぜひコーヒーのお供に。

 

街の電気店や地元の喫茶店が少なくなりつつある中で、そのどちらも担うこの場所は、地域の人たちにとってきっと欠かせない存在になっていることでしょう。何より、コーヒー好きもご近所さんも、和気あいあいと楽しめるあたたかな空気が「志村電機珈琲焙煎所」の大きな魅力。コーヒーに詳しくなくても大丈夫。「自分好みのコーヒーを見つけたい」と思ったら、ぜひ相談に行ってみてください。

RIN

RIN

スコーンの人/カフェライター/カフェブロガー。学生時代からカフェを巡り始めて十余年。 つくり手によって千差万別に表現されるスコーンに魅了され、 スコーンを通して店主の「好き」や個性を探る。ウェブを中心にオールジャンルのカフェライターとしても活動。
自主制作エッセイ「粉のカタマリ。」「粉のカタマリ。ツゥ」を手がけるほか、カフェとコラボレーションしイベントなども行う。(インスタグラム @rin_125 )

志村電機珈琲焙煎所シムラデンキコーヒーバイセンジョ

住所:
東京都練馬区春日町1-11-1
TEL:
03-3990-5560
アクセス:
都営大江戸線・西武豊島線 豊島園駅より徒歩5分
営業時間:
9:00〜19:30
定休日:
木曜
支払い方法:
各種クレジット、電子マネー可
URL:
http://www.simdencoffee.com/

更新: 2020年11月24日

この記事が気に入ったら
「シェア」しよう

最後までお読みいただき、ありがとうございます

他のRESTAURANT記事を見る

おすすめ記事を見る


pagetop