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RESTAURANT

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イタリアワインを知りたいならば必ず通る名店。西麻布「ヴィーノ・デッラ・パーチェ」|ハヤシコウの行かねば損する東京のイタリアン

日本人初のイタリア人! イタリア渡航歴25年。イタリアをライフワークに活躍するハヤシコウさん。自宅には醤油がない(つまり和食は食べない!)ほどイタリア料理好きなコウさんに、今行くべき東京のイタリアンを教えてもらいます。

憧れのソムリエ、内藤さんの志を継ぐ「ヴィーノ・デッラ・パーチェ」

その昔、西麻布にある友人のレストランで1年ほどお世話になっていました。当時の西麻布はとても活気があり、高級外車が駐まり、芸能人がそこかしこで飲み歩き、毎夜、刺激的だったのを覚えています。僕がお世話になっていたお店と同じ通りに、イタリアワイン好きなら誰もが憧れるソムリエの内藤和雄さんの『ヴィーノ・デッラ・パーチェ』がありました。店の前の通りを僕が掃除していると、いつも内藤さんが声を掛けてくれました。けっして華やかではないけれど、とても丁寧で、ユニークで、憧れの方でした。昨年の秋、内藤さんの訃報を聞いてから、伺うこともなくなってしまった「ヴィーノ・デッラ・パーチェ」だったけど、内藤さんの志を継ぐスタッフが戻ってきていると噂を聞いて、すぐに伺いました。

料理とワインのペアリングをマックスで楽しめる名店

イタリアで最も有名なスパークリングワインの一つ、F E R R A R I。

久しぶりの店内は照明を変えたかなって思うほど、以前よりも明るい印象。料理はコース仕立てで、ワインはメニューに合わせてペアリングで。

ワインの1杯目は、イタリアワイン・ベスト・ソムリエ・コンクール(JET CUP)の優勝者の名前が付けられたスパークリングワイン「FERRARI」。2007年と熟成されてこなれたワインは、冷やし過ぎない温度でのサービスがまたうれしい。

このワインに合わせる料理は「カニのパンナコッタ」。スプーンですくうのを戸惑うほどに可憐な料理は、なるべく崩さぬよう用心しながら口に運ぶと、見た目から想像もできないほどに豊かな香りと味わいで、食感のリッチな一皿。こうした繊細でリッチな料理には、熟成されたスパークリングワインは本当に相性よしだなぁと、あらためて実感させられる。美味しいワイン×美味しい料理は、簡単に思えてやっぱり難しい……。

サラリと揚げられたイカスミのフリットには「MONOCROMO#1」。

2品目の「イカスミのフリット」には、マルケ州のパッセリーナ種主体の白ワイン「MONOCROMO #1」を。このパッセリーナというブドウ品種は、マルケ州とアブルッツォ州でしか栽培されていない品種で、柑橘系の酸でフレッシュなものが多い。個人的には飲みたいブドウ品種ではないのだけど、イカスミの衣でサラリと揚がったフリットとの相性は抜群のワインでした。ワインに不足しているコクや奥行きを、このイカスミのフリットがしっかり支える。こういうペアリングもまた楽しいなぁ。かと思いきや、3品目の「マグロのカルパッチョ」にキャンティ。これはしびれた。見た目はシンプル。マグロの赤身にオリーブオイル、マスタードスプラウト。厚く切られた赤身はムッチリとした食感と旨みを存分に楽しめて酸味が抑えられたところに、サンジョベーゼ種主体のキャンティがソースのように絡む。このワインがあることで、マグロにグンッと勢いが加わる。これぞ、料理だけでも、ワインだけでもないペアリングの楽しみです。

ワインを考えるきっかけをくれる、ブラインドテイスティング

これぞ、ペアリングの醍醐味。マグロのカルパッチョにキャンティ!

その後、パスタ、肉料理、デザートと それぞれに想像を超えたペアリングのワインたち。ちなみにグラスで運ばれてくるワインは、飲んでから答え合わせのようにボトルが登場するので、ブドウ品種やヴィンテージ、生産者を想像するのも楽しい。ブラインドは当てっこではなくて、ワインについて深く考えるキッカケだと思う。「好きな相手のことをよく知りたい」。そんな気持ちに近いかな。

内藤さんのイタリア愛が溢れた食卓

北イタリアのアルト・アディジェ地方の固有品種を使ったワイン「ラグレイン」。

この夜、唯一ブラインドで当たったワイン! イタリアが好きで、イタリア料理が好きで、イタリアワインが好きだからもっと知りたいし、もっともっと楽しみたい。亡くなった内藤さんがサービスする食卓には、そうした楽しみが溢れていた。内藤さんはいなくても、この「ヴィーノ・デッラ・パーチェ」には、そうした食卓が引き継がれていました。内藤さんには遠く及ばないけれど、僕ももっとイタリアの楽しみを伝えていこう。

内藤さんのお別れ会で形見分けにいただいたチーフ。

ハヤシコウ

ハヤシコウ

株式会社ミズコルビノデザイン 代表。多摩美術大学卒、都内イタリアン勤務の後、イタリアのマルケ州ウルビーノISAに留学。帰国後、都内ワインバー勤務の後、2005年ミズコルビノ・デザイン設立。25年にわたりイタリアと日本を往復する中で培ったイタリアへの造詣を生かし、東京のイタリアンを中心に国内外の店のロゴやマーク、内装デザイン、メニューの監修などを手掛ける。2018年、「サルメリア69」の新町賀信氏と共に一般社団法人おいしい生ハム普及協会設立。

Vino Della Paceヴィーノ・デッラ・パーチェ

Vino Della Pace

住所:
東京都港区西麻布4-2-6
TEL:
03-3797-4448
アクセス:
広尾駅から720m
営業時間:
18:00〜23:00(L.O.)
定休日:
日曜日
支払い方法:
各種クレジットカード可
URL:
https://www.facebook.com/pages/Vino-Della-Pace/157818494288150

更新: 2020年3月25日

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