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サルデーニャを知りたくなるレストラン 渋谷「Tharros(タロス)」|ハヤシコウの「行かねば損する東京のイタリアン」

サルディーニャ料理って何? って頃から東京にあった老舗「タロス」

どうしようもなく食べたくなるパスタがある。シンプルなカラスミのパスタなんだけど、自宅にカラスミがあることなんてほとんどないので、カラスミを探すより先に渋谷へ向かうことにしている。

13年前、若者の街・渋谷にサルデーニャ料理屋「タロス」がオープンした。サルデーニャ料理屋が渋谷にオープンなんて、薪釜のピッツェリアが東京に出来た時と同じか、それ以上にびっくりしたのを覚えている。その頃の東京のイタリアンといえば、イタリア料理には北や南で特徴があって、ローマはカルボナーラ、ナポリはピッツァ、クラテッロはジベッロ……といった程度の知識がせいぜいで、サルデーニャってどこ? サルデーニャ料理って何? という時代。サルディーニャ島に行ったことがあるって人も少なかったと思う(僕もこのタロスがオープンした時は、まだサルデーニャを訪れたことがなかったし)。

サルディーニャ島の名前の由来は、履物

地中海に浮かぶ島としては、シチリア島に次いで2番目に大きいのがサルデーニャ島。大きさは日本の四国と同じくらいで、島の形が足跡のように見えることから、ギリシャ語の「履物:サンダリオン」から名前がついたらしい。紀元前238年にローマ人が占領するまでにも、固有の高度な都市文明があって、15万年前の人類の痕跡や、5000〜6000年前の高度な石彫刻、20トンを超える巨石で造られた「巨人の墓」といわれる遺跡が残っている。今でこそイタリア的な雰囲気があるけれど、ところどころにユニークな個性のある島だ。

まずは小皿の前菜をたくさん頼んで!

「タロス」での食事のスタートは、小皿の前菜数種というのがおすすめ。ちょこちょこと小皿で出される前菜は料理の名前を覚えるのは大変だけれど、何を注文していいか悩む、なんて時にも助かる。悩まずオーダーできて、いろんな味を楽しめる。しかも、テーブルに並べられた料理を前に、どの順番で食べようとかのおしゃべりも楽しい!

ちなみにこの日は6種の前菜を。豚のロースト→鶏のトラパネーゼ→サーモンのカルピオーネ →イワシのマリネ→マグロのボイル→メジマグロと、濃いめの味から食べ始めて、途中に酸味を挟んで最後までといった順番に。 そうそう、イワシといえば……日本では「弱い魚」と書く魚だけれど、地中海ではサルデーニャ近海で大量に獲れる魚というところから 「サーディン(サルデーニャ)」と呼ばれるようになったらしい(どこも昔は名前のつけ方がおおらか!)。

「タロス」のカラスミパスタは東京のベストパスタ

楽しい楽しい前菜の後は、僕的にどうしても食べたいパスタを。個人的にタラコやイクラといった魚卵には興味がないけれど、ここのカラスミのパスタは別格。ほかのお店のカラスミでありがちな、ややネガティブな香りでなく、ほんのりと甘さを感じる魚卵の香り。シンプルなんだけど、リッチ。僕にとって東京のベストパスタと言ってもいい。お行儀悪いからと普段はやらないスカルペッタ(お皿に残ったソースをパンで拭って食べる行為)も、このパスタを前にしたら仕方がない。

カラスミにベストマッチのワイン「ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ」

この日は飲まなかったけれど、カラスミのパスタと一緒に飲んでもらいたいワインは「ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ」というワイン。シェリーのような雰囲気のワインで、カラスミのリッチな味と香りをしっかりと抱きかかえてくれる。ちなみにこの日は、サルデーニャ島北部ガッルーラのヴェルメンティーノを。柑橘系の酸と苦さが心地よくて、前菜はもちろん、パスタにも合わせやすいワイン。

サルディーニャの海のような魚貝のスープも必食

もうひとつ、 ここに来たらぜひ食べてほしいのが、「フレーグラ」という名前の粒々パスタ。クスクスよりも大きくて、魚貝のスープをたっぷりと吸ったそれは、まさにサルデーニャの海そのものといったスケール。料理はとても便利なもので、 美味しいというだけで十分なプロモーションになる。美味しい料理があるというだけで、その土地を知りたくなる(隣に座ったキレイな女性の名前を知りたくなるほどに!)。ただ味わうだけでなく、 土地への興味を引き出すようなお皿というのも、レストランでの楽しみのひとつに思っていただけたらいいな。

ハヤシコウ

ハヤシコウ

株式会社ミズコルビノデザイン 代表。多摩美術大学卒、都内イタリアン勤務の後、イタリアのマルケ州ウルビーノISAに留学。帰国後、都内ワインバー勤務の後、2005年ミズコルビノ・デザイン設立。24年にわたりイタリアと日本を往復する中で培ったイタリアへの造詣を生かし、東京のイタリアンを中心に国内外の店のロゴやマーク、内装デザイン、メニューの監修などを手掛ける。2018年、「サルメリア69」の新町賀信氏と共に一般社団法人おいしい生ハム普及協会設立。

タロスTharros

住所:
渋谷区道玄坂1-5-2渋谷SEDEビル1F
TEL:
03-3464-8511
アクセス:
JR渋谷駅より徒歩1分
営業時間:
[月~木] 12:00~15:00(L.O.14:00) 18:00~23:30(L.O.22:30) [金] 12:00~15:00(L.O.14:00) 18:00~24:00(L.O.22:30) [土日祝] 12:00~15:00(L.O.14:00) 17:00~23:00(L.O.21:30)
定休日:
なし
支払い方法:
カード可 (VISA、MASTER)
URL:
https://www.tharros.jp/

更新: 2019年9月18日

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