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食に携わる注目の人物をインタビュー

表参道「& éclé(アンドエクレ)」×日本各地の米|料理を支える、和の食材~後編~

人気レストランとその料理を支える国産食材を紹介する「料理を支える、和の食材」。表参道『& éclé(アンドエクレ)』の後編は、いよいよ総料理長のオリヴィエ・ロドリゲスシェフが生んだ新しい米料理『クーリシャス』にスポットを当てていきます。食感、味、香り……、品種による米の違いが、一流シェフの手により、どのような料理で表現されるのか。『クーリシャス』に見る、新しい米の楽しみ方に迫ります。

表参道で「ネオビストロ」をカジュアルに楽しめる『& éclé(アンドエクレ)』

表参道駅から徒歩3分。一流シェフのガストロノミー技術やその料理を、カジュアルに楽しめる「ネオビストロ」としてオープンした『アンドエクレ』。フランス、イタリアの星付きレストランで腕をふるってきた総料理長、オリヴィエ・ロドリゲスシェフの「もっと多くの人に、本物の味を楽しんでほしい」という熱意が随所に表れています。最高級のテクニックと食材で作られる料理を、リーズナブルに、リラックスして楽しむことができる空間。日本の米をはじめ、さまざまな国の文化や価値観を融合し、高みを目指す世界がここにあります。

オリヴィエシェフが『クーリシャス』にこめた「米へのチャレンジ」

「もっといろんなお米を知ってほしい。それぞれのお米の違いを楽しんでほしい」。ピューレにした野菜や果物で作るフレンチソース「クーリ」と、品種の特徴に合わせてさまざまなスパイスや調味料と一緒に炊き込んだ米をあわせた料理『クーリシャス』。オリヴィエシェフ自身が生み出し「クーリ」+「デリシャス」からそう名付けた新しいスタイルの米料理で伝えたいのは、日本人がまだ知らない、米の楽しみ方と多彩さです。それは、米へのチャレンジ。

「ごはん」ではなく「米」をひとつの食材としてとらえ、品種ごとにその特徴を活かす調理を施すオリヴィエシェフ。「カミアカリ」「ゆめしなの」「銀のみかづき」……、メニューリストに書かれた米の銘柄は、シェフ自身の米への愛情と「それぞれの米は別の食材」というとらえ方の表れでもあるのでしょう。

さらに『アンドエクレ』では、6種類あるクーリシャスメニューのほぼすべてを、1ヶ月半に一度のペースでチェンジ。季節に合わせてクーリやトッピングに使う野菜を変えるのはもちろん、できるだけ多くの米と出会う機会をつくるため、新しい品種を積極的に取り入れています。

赤ワイン風味玄米ライス&ビーツとアロマティックハーブwithビーツクーリ

「サラサラしたお米の口当たりがおもしろいでしょ。冬に向けておいしくなるビーツをメインに、サラダ感覚でさっぱり食べられるクーリシャスをイメージしました」。目の前に現れたのは、鮮やかなピンク色のクーリの海に浮かぶ、小さな赤い米の船。米は、滋賀県・『古株ファーム』の「みずかがみ」の白米と玄米を6対4の割合でミックス。赤ワイン、4種類のスパイスと一緒に炊き込みます。そのまわりを覆う、たっぷりのビーツのクーリ。95℃で3時間真空調理した2色のビーツをトッピングし、赤ワインヴィネガードレッシング、エシャロット、アロマティックハーブで、爽やかなクーリシャスに仕上げました。米とクーリは温かく、トッピングは冷たいのも新鮮です。

「クーリだけでも、お米だけでも、混ぜても、OK」。オリヴィエシェフの言葉どおり、三様の楽しみ方ができるクーリシャス。少し歯ごたえを残して炊かれた米は、粘りが少なく軽やかな舌触り。これがシェフの言う「みずかがみのサラサラ感」です。赤ワインの風味の後にスパイスの香りがスッと抜けていきます。クーリはまるで濃厚なビーツのポタージュ。ふたつが合わさると印象はまたガラリと変わり、さっぱりとシャープだった米とまろやかなビーツの甘みが見事に調和します。慣れ親しんだ「ごはん」とはまったく違う米へのアプローチから、新たな米の一面が見えてきます。

「カミアカリ」ジュニパーベリー玄米ライス&スチームチキンブレストとグリュイエールwith舞茸クーリ

一転、真っ白な装いで登場したのは、舞茸クーリと玄米のクーリシャス。米は『小池精米店』から仕入れた、茨城県産「カミアカリ」の100%玄米です。「食感がシャクシャクしていて、味が濃い。それに負けないよう、旨みが強い舞茸を合わせて、思いっきり『秋!』を味わえるものに」。ひとくちで身体中が秋の香りで満ちるほど、舞茸の旨みが凝縮されたクーリ。「カミアカリ」は、きのこの旨みの引き立て役としてフレンチでは定番のジュニパーベリーと一緒に炊き込みます。独特の香ばしさとシャキッとした歯ごたえが、濃厚なクーリに負けない存在感を放つ「カミアカリ」。白舞茸のソテー、蒸し鶏、アクセントにグリュイエールチーズを添えて。どのトッピングを同時に口にするかによっても変わる、米とクーリの味わいも、クーリシャスの楽しみ方のひとつです。

「クーリのとろみは、溶け込んだ野菜とお米だけ。生クリームや牛乳は使っていない。だから、とってもヘルシーだよ」と、シェフ。クーリシャスの斬新さはもちろん、食材やスパイスの組み合わせ、調理法やデコレーションに至るまで、テクニックやセンスは超一流。平日ランチには、クーリシャスに有機野菜のサラダ、スープがつくセット(1,400円〜)が、週末ランチには前菜がつくセット(2,400円〜)があり、「ハイクオリティでしっかり満足感もあるのに、全然重くない」と、女性にも人気だといいます。

クーリシャスは、そのほかすべてのランチコース(3,900円〜)、ディナーコース(4,900円〜)、そしてアラカルト(2,000円〜)でも楽しめます。

フランス人シェフの手によってますます広がる、米の可能性。オリヴィエシェフの『米へのチャレンジ』から、目が離せません。

三代目 小池精米店

住所          :東京都渋谷区 神宮前6-14-17

TEL          :0120-006-723

古株ファーム(有限会社 古株牧場)

住所          :滋賀県蒲生郡竜王町小口1183-1

TEL          :0748-58-2040

& écléアンドエクレ

& éclé

住所:
東京都港区南青山5-5-4 LUCE南青山2F
TEL:
03-6712-5018
アクセス:
東京メトロ 銀座線・千代田線「表参道駅」より徒歩3分
営業時間:
ランチ/11:30~14:30(L.O) ディナー/月〜土・祝 18:00~21:00(L.O)、日・連休最終日18:00~20:00(L.O.)
定休日:
不定休
支払い方法:
クレジットカード可(VISA / MASTER / JCB / AMEX / Diners / セゾン)
URL:
http://and-ecle.com/

写真・安野 敦洋 文・山本 愛理

更新: 2018年10月25日

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