五島うどん作りから垣間見える、家族のあり方。映画『五島のトラさん』ポレポレ東中野で公開!
五島列島で、うどん製麺所を営む一家を22年間追ったドキュメンタリー
九州の最西端、長崎港から西に100kmに位置する五島列島。そこは近大マグロの養殖施設「ツナドリーム五島」があることでも知られていますが、かつて遣唐使の寄港地で、中国との交流の中継地点でした。長崎県五島手延うどん振興協議会のHPによると、「五島は中国をルーツとする麺伝来の路であり、日本の麺ロードの拠点でもあった」とか。その五島うどんは、細めで、滑らかなのど越しと、強いコシ、そして茹でた後でも伸びにくいのが特徴。小麦と水、海塩を混ぜ、練り上げて、島の特産である椿油を塗りながら伸ばして作ります。うどんのルーツとも言われ、讃岐うどん、稲庭うどんとともに「日本の三大うどん」のひとつとも言われているそう。
そんな五島うどんと、天然の海塩作りを生業とする犬塚虎夫さん(通称トラさん)と彼の家族の生活を追ったドキュメンタリー映画が『五島のトラさん』。8月6日からポレポレ東中野での上映が始まります。撮影が始まったのは1993年のこと。テレビ長崎のディレクターである大浦勝さんがトラさん家族と出逢い、ドキュメンタリー番組を作ったことから始まりました。番組の放送後も、22年間にわたって、日に日に成長していく7人の子どもたち、そしてトラさんと彼を支えてきた妻の益代さんの生活を見つ目続けてきた、その記録です。
年を重ねるごとに変化していく、子どもたちとトラさんとの物語
「自分の子どもは自分で鍛える」。32歳で地元の五島に戻り、新しくうどんの製麺所を興したトラさんは、うどん作りを仕事として子どもたちに与えました。朝5時から学校に行くまでの1時間。年齢と仕事の質に見合った給料を支払う。お小遣いをあげるだけでなく、生きる術をうどん作りを通じて教えていたのです。
22年も経てば、そんな子どもたちも大人になり、家族を持ったり、トラさんの元を離れるものも。2014年に亡くなるまで、トラさんはどのような想いで家族たちと過ごしていたのか。そして子どもたちもまた、どのようにしてトラさんと向き合ってきたのか?
自ら事業を興し、うどんと、家族と真正面から向き合い続けてきたトラさん。スクリーンに映る彼の姿から、「仕事とは?」、「家族とは?」という問いかけに対するヒントがきっと伝わってくるはずです。
五島のトラさんごとうのとらさん
映画
- 映画:
- 8月6日(土)より、ポレポレ東中野で公開
- 監督:
- 大浦勝
- プロデューサー:
- 城谷英知
- ナレーション:
- 松平健
- テーマ曲:
- さだまさし「案山子」
- 特別協賛:
- 新上五島町、九州商船(株)
2016年/日本/日本語/114分/カラー
(C)テレビ長崎 - URL:
- http://www.ktn.co.jp/torasan/
- ポレポレ東中野:
- http://www.mmjp.or.jp/pole2/
更新: 2016年8月14日
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