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SPECIALイベントレポート|地域と丸の内を食で繋ぐ「ロングテーブル“絆 KIZUNA”」

2018年11月8日、新たにグランドオープンした「二重橋スクエア」を機に、ますます盛り上がりを見せる丸の内エリア。その丸の内から2008年にスタートした「食育丸の内」プロジェクトが10周年を迎えるにあたり、特別イベント『ロングテーブル ”絆 KIZUNA”』が開かれました。これまでの10年が、これからの10年へ。丸の内を中心に「日本の食」は大きく動き始めています。

「食」の未来を丸の内から発信 「食育丸の内」

「食を通じて日本を活気づけたい」。そんな思いから始まった「食育丸の内」プロジェクトのひとつのテーマが「大人の食育」。まずは大人が正しい食の知識と日本の食に関わる問題を知ること。そしてそれを子供たちに伝え共に解決しながら、正しい味覚や安全でおいしい食材を見極める力を未来に残していくことを目的に、10年にわたり様々な取り組みを行ってきました。

三菱地所グループとともに立ち上がったのは、丸の内エリアを中心に店舗を構える26人の名だたるシェフたち。服部幸應会長のもと発足した「丸の内シェフズクラブ」には、フレンチの三國清三シェフ(mikuni MARUNOUCHI)、イタリアンの笹島保弘シェフ(IL GHITOTTONE)、和食の野﨑洋光総料理長(分とく山)などがジャンルを越えて集結。20もの国と地域の料理が集積する丸の内を舞台に、食の意識や技術の向上、消費者と生産者とをつなぐ場の提供など、料理人としての新たな使命に挑み続けています。

「丸の内シェフズクラブ」 10年間の歩み

シェフ自身が日本各地を訪ね、生産者やその土地のシェフたちと交流しながら、食の新たな道筋を探ってきた「丸の内シェフズクラブ」。10年の間に開かれたプログラムは実に230回以上にものぼり、50万人以上の人が参加したといいます。

現地で生産者の熱い想いを受け取ったシェフたちが、その食材を使ったオリジナルメニューを丸の内で提供する「旬のシェフズランチ」をはじめ、2011年には東日本大震災を機に復興支援として「Rebirth 東北フードプロジェクト」が始動。東北のシェフらと連携し、地元食材を使ったメニュー、石巻・気仙沼の食材で作る缶詰「はらくっついTOHOKU」の開発など、東北の食ブランドの再生を推進してきました。「はらくっついTOHOKU」(全6商品)は、累計約10万個 (2018年6月現在)を販売。現地の雇用を生み出し、また首都圏の災害時の備蓄食糧として活用されるなど、新たな価値創出にも貢献しています。

ロングテーブルで繋がる日本列島の絆

その「食育丸の内」10周年の節目に行われた「ロングテーブル “絆 KIZUNA”」。「丸の内でロングテーブルをやりたい!」という「mukuni MARUNOUCHI」の三國シェフの一言から始まり、地元の地権者や行政の理解、そしてこの丸の内シェフズクラブの活動の取り組みに多くの共感を得て実現となりました。

清々しい秋晴れの中、丸の内の仲通りにズラリと並んだのは長さ約25メートルにもなる真っ白のロングテーブル。このロングテーブルを日本列島に見立て「丸の内シェフズクラブ」のシェフたちが、10年間の活動を通して日本各地の生産者たちと育んできた「絆」を、1日限りのコラボレーションメニューで表現し、多くの方々に味わって頂くスペシャルなイベントです。

シェフ×地域のスペシャルコラボレーション

今回のイベントでは、各シェフが様々な地域とコラボレーション。

・「mikuni MARUNOUCHI」三國清三シェフ × 羅臼・東京

・「IL GHITOTTONE」 笹島保弘シェフ × 福井・宮城

・「ANTICA OSTERIA DEL PONTE」ステファノ・ダル・モーロ シェフ × 山梨

・「Sens&saveurs」 鴨田 猛シェフ × 江別・三重

料理は、アミューズ、プレート、デザートの3品。

今回、三國シェフが手がけたのは、食育のひとつとして新たに取り組んでいるビーガン料理。イタリア・ミラノで毎年開催される世界的なビーガン料理のコンテスト「The Vegetarian Chance」で2018年度、見事に準優勝を飾った和ビーガン料理人・本道佳子シェフとタッグを組み、北海道の羅臼昆布と東京の野菜や果物を使った3品を提供。「普段の生活の中でお肉や魚を楽しみながら、1週間に1度でいいので野菜をたくさん食べる日を作ってもらえたら」と、本道シェフ。

「白インゲン豆と羅臼昆布の煮込み 江戸東京伝統野菜・大蔵大根と知床羅臼昆布塩添え」、乳製品を使わない「アーモンドミルクプディング  & 東京フルーツ」

北海道で採れる約1万5000トンの昆布のうち、わずか100トンほどの貴重な羅臼昆布と、江戸から種を通して今日まで伝わってきた伝統野菜の数々。三國シェフの卓越したフレンチの技法で最大限に引き出された昆布や野菜の旨みは、調味料を加えずとも驚くほど濃厚な味わい。香り、甘み、食感……、素材本来の味をあらためて感じることができました。

笹島シェフは、福井県九頭竜まいたけを使ったフリットや、「Rebirth東北プロジェクト」で何度も足を運んだ宮城県・石巻の銀鮭を使ったパスタを。「災害直後だけでなく、継続した支援を」と呼びかけます。

「九頭竜まいたけの炭」「石巻銀鮭とふくいサーモンのパスタ 黄柚子の香りで」

ダル・モーロシェフは、「丸の内シェフズクラブ」の活動で最初に訪れた、山梨・甲州地方の山の幸を贅沢に使った品々。2012年には「山梨シェフズクラブ」も発足し、「丸の内シェフズクラブ」は着実にその輪を広げています。

「甲州サーモンコンフィ 黒にんにく」「甲州ワインビーフ “ホホ肉”のブラザート」

日本の小麦自給率はわずか10数パーセント。北海道産の小麦「キタホナミ」のクランブルクッキーを添えたデザートで「日本の小麦のおいしさを知ってほしい」と話す、鴨田シェフ。地震の影響で観光客が減る北海道。9月に種を撒いた「キタホマレ」がちょうど今の時季、青々と生い茂り見ごろを迎えているそうです。秋の北海道に足を運ぶことは、我々消費者が「食育丸の内」の取り組みに参画することにも繋がります。

「町村農場ヨーグルトと田中蜂蜜場はちみつのエスプーマサングリアと季節果実のゼリー」

席を共にした方々が少しずつシェアしながら日本各地の魅力を共有し、まさに食で日本列島を縦断したかのよう。また、おいしく料理を味わうことが、東北や北海道地震の支援にも繋がることがあらためて感じられるイベントでした。

「食育丸の内」これからの10年

イベントの最後に、これからの「食育丸の内」についてそれぞれの想いを語ってくれたシェフたち。「石巻・気仙沼の『はらくっついTOHOKU』をモデルケースとしてもっと全国に広げたい。現地の人たちが育てた現地の食材によって、地域と丸の内を持続的に繋ぐ。多くのシェフの結束があって初めてできる、一生忘れられない大きなプロジェクトです」と、笹島シェフ。鴨田シェフは「丸の内で働く女性たちが子供を産み、育てる中で、丸の内を通してできる子育て、食育を」と意気込みを見せてくれました。

ここ丸の内から発信、創造し続ける日本の食の未来に、今後も目が離せません。

食育丸の内

丸の内シェフズクラブ 10周年特別イベント「ロングテーブル “絆 KIZUNA”」イベント概要

開催日時:
2018年11月8日(木) 12:00〜14:00 / 17:00〜20:00
開催場所:
丸の内仲通り(「丸の内ブリックスクエア」前)
URL:
https://shokumaru.jp/

更新: 2018年12月6日

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