店内で自家製粉した麺をいただける。“FARM to BOWL”を謳う「MENSHO」が護国寺にオープン!
高校生の時からラーメン屋での独立を目指し、2005年に市ヶ谷に「麺や庄の」をオープン。それ以来、独特のラーメン観からオリジナリティ溢れるラーメンを生み出し続けてきた、ラーメンクリエイターの庄野智治さん。2014年にはラムのゲンコツを使ったスープが特徴の「MENSHO TOKYO」、そして2016年にはサンフランシスコに「MENSHO TOKYO SF店」をオープン。そして昨年末の12月23日に8店目となる「MENSHO」がオープンしました。
こちらの特徴は何と言っても店内で製粉し、挽きたて小麦を使った麺がいただけること。“FARM to BOWL”を謳い、日本の畑や海で獲れた食材と、それらを育てたり、漁をしている職人に敬意を持って、一杯のラーメンを作り食することを提案しています。そのため、小麦も北海道の畑に直接訪れて買い付けた玄麦を製粉。さらに塩や昆布、トッピングや出汁に使う魚介類や鴨も生産者がわかり、庄野さんが厳選したもののみを使用しています。さらに、器も完全オリジナル。金沢を拠点に活動し、最先端の3Dデジタル技術と伝統工芸の技術を融合させた「secca」に依頼して作ったものだとか。
ホームページを見てみると「日常で何気なく口にしている肉や野菜。これらは誰かが必死に育てられていて、尊い命をいただいているという事を日頃忘れがちになっています。Farm to Bowlが広がることで、食に感謝する人が増え、らーめんがより健康的で、豊かになると信じています。」と庄野さんは語っています。
取材に訪れた1月6日現在で、提供しているラーメンは2種類。日本各地より厳選した海水塩をタレに使用した「潮らーめん」と、フレッシュな麦の香りが存分に楽しめる「挽きたて小麦つけめん」。この1月中に醤油ラーメンもメニューに取り入れる予定だとか。
まずは「潮らーめん」をご紹介。器のフチに載っているのは炭化させたネギをまぶしたホタテとカラスミ。トッピングには朝引き大山鶏の昆布〆のタタキ、マグロを包んだワンタン、そしてメンマの代わりにワカメの中芯が添えられています。一口スープをいただけば、すっきりした飲み心地ながらも、パワーのある塩の味わい、そして鯛やホタテなどの魚介系の出汁の風味で口の中が満たされます。もはや和食店の椀物を想像させるこのスープと一緒に麺をすすれば麦の甘味と香りが海の恵みと相まって、今まで食べたことのないようなラーメンの味わい。ホタテを崩したり、カラスミを溶かしたりと、微妙な味の変化も楽しめます。そして大山鶏がやわらかくて美味!
続いては「挽きたて小麦つけめん」。麺とつけダレとともに供されるのは、「薩摩の軌跡」という温泉水。まず麺そのものを味わってほしいということから、最初の一口はこちらの温泉水につけていただきます。すると、挽きたて麦ならではのざらっとした食感とともに、芳醇な麦の香りと甘みが。岩手がもと数種の野菜でダシでとったつけダレはこちらも塩の味が主張しますが、口の中で見事に調和します。トッピングには表面を炙った岩手がも、兵庫の畑から直送されたケール、ワカメの中芯。鴨もじっくり低温で火入れされ、滋味深いお味です。
どちらとも今までのラーメン観を覆す、食材の良いところが引き出された優しい味わい。気持ちの良い食後感で、なんだか体に良いものを食べた気分になります。ラーメンをいただいて、この感覚は初めてかも。食材にこだわる飲食店は数あれど、ここまで徹底して追究しているところはラーメン店だけでなく、レストランでも珍しいはず。次世代のラーメンをぜひ「MENSHO」で味わってみてください。
MENSHOメンショウ
- 住所:
- 東京都文京区音羽1-17-16
中銀音羽マンシオン 1F - TEL:
- 03-6902-2878
- 営業時間:
- 11:00~15:00
- 定休日:
- 火曜日
- URL:
- http://menya-shono.com/mensho/
更新: 2017年1月10日
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