3つ星シェフのハートを射止めたキャベツ|ハインツ・ベック<Heinz Beck> 第1回
シェフの人柄が滲み出る穏やかな店内
東京丸の内にあるイタリア料理界の重鎮、ハインツ・ベック氏の東京の店「ハインツ・ベック」。白とベージュを基調としたインテリア、仄かに照らすライト、テーブルをさりげなく飾る生花……すべてが優しく穏やかな印象です。
いくつもの店に星をもたらした敏腕シェフ、ハインツ氏。さぞやパワフルな方なのだろうと想像し、いざご本人と会ってみると、さにあらず。朗らかな笑みを湛えるその表情は、最初に抱いたこの店の印象とぴったり重なります。
「美食と健康」の追求
「美食と健康」。それはハインツ氏が掲げる自らの料理のフィロソフィーです。美食というと贅沢でカロリーも高く不健康なイメージですが、彼はその常識を覆すべく、栄養学や循環器学を大学の教授と研究し、高級店であってもヘルシーで身体に良い料理を提供しています。
シェフの理想を叶える大磯野菜
そんなハインツ氏が“My Favorite Japan”で一番にあげた食材が、湘南大磯から届く野菜。生産者は「カウ・ベルFarm」の石井雅浩さんご夫妻で、同地でなんと7代目という老舗農家さんです。シェフ曰く「まるでイタリアで使っているように味も香りもパーフェクトなオーガニック野菜」を育ててくれています。
野菜そのものの味で減塩に成功
その石井さんの大磯キャベツ(キャベツ、カーボロネーロなど)を使った料理が「牛頬肉のトルテッリーニ キャベツと落花生のソース」。ミネラルが豊富で力強いキャベツにより塩の使用を控えることができ、シェフが目指す「美食と健康」の両立を可能にしています。
日本にいながらにしてパーフェクトなイタリア野菜を育てる「カウ・ベルFarm」は、もはやなくてはならない存在なのでしょう。インタビュー中、ハインツ氏は石井さんご夫妻とその野菜を“Beautiful”と何度も讃えていました。7代にわたって蓄積された石井さんの野菜づくりのノウハウが、大御所シェフのキッチンを舞台裏から力強く支えています。
HEINZ BECKハインツ・ベック
- 住所:
- 東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命 丸の内ガーデンタワー M2F (HEINZ BECK入口は1F)
- TEL:
- 03-3284-0030
- アクセス:
- 地下鉄大手町駅D6出口直結(都営地下鉄三田線、東京メトロ千代田線 5分、半蔵門線、丸ノ内線、東西線15分)、JR東京駅15分
- 営業時間:
- ランチ11:30〜15:00(13:30L.O.)、ディナー17:30~23:00(20:00L.O.)
- 定休日:
- 日曜および年末年始
- 支払い方法:
- クレジットカード可(VISA、MASTER、JCB、Diners、AMEX)
- URL:
- http://www.heinzbeck.jp/
文:FOODPORT.編集部
更新: 2018年11月28日
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