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編集部が訪れた美味しい名店『足跡レストラン』|Sincere|千駄ヶ谷

千駄ヶ谷『Sincere(シンシア)』

JR原宿駅竹下口より徒歩8分。副都心線北参道駅3番出口より徒歩3分。「シンシア」は、東京・千駄ヶ谷の閑静な住宅街の通りから階段を下った地下1階にあります。重厚な扉を開くと、まず目に入るのがオープンキッチン。厨房の横を通り抜けると、大理石の床に深いグリーンを基調とした、落ち着きのある空間が広がります。席数は19席で、自宅に招かれたようなアットホームな居心地の良い雰囲気。ディナーでは、ストーリー性溢れるおまかせフルコースを堪能できます。

鮪と根セロリのピューレ

仕上げは卓上で。カレーのような香りがふわっと漂い、食欲がかき立てられます。その正体は、目の前で振りかけられる液体窒素でパウダー状にしたマドラススパイス。まさに五感で食を楽しませてくれる「シンシア」ならではの演出がここにありました。優しい味わいの根セロリのピューレ、鮪、パートフィロ(極薄のパイ生地を重ねたもの)のパリッとした食感に、エシャロットビネガーとカラマンシー(柑橘類の一種)で酸味がプラスされ、極上の味です。

この一皿に使用するのは、「大西洋クロマグロ」。ヨーロッパで漁獲されるこのマグロは、一時国際的に禁輸案が出されるのほどの危機に瀕していたものの、徹底した資源管理の結果、見事に復活しました。そんな「大西洋クロマグロ」をあえて使うことで、日本で漁獲される「太平洋クロマグロ」の危機的状況をお客様に伝えたい……。魚を獲らない、食べないのではなく、しっかりと管理をして、美味しい魚を次世代に伝えていきたいという石井シェフの想いが詰まった逸品です。

「日本人にとって鮪には、醤油と山葵が一番馴染み深いと思いますが、それをスパイスでいかに美味しく提供できるか、考え抜いてできたメニューです」。時期によっては鮪ではなく、脂ののった鰤を使用することもあるのだとか。鮪にフレンチのニュアンスを加えた一品です。

鯛のパイ包み

鯛焼きから餡子ではなく鯛が出てくるなんて、一体だれが想像できるでしょうか。

袋に入った出来立てほやほやの鯛焼きを、ここでもシェフが目の前の皿に載せる演出。心が躍ります。さくっとした皮の中には、ふっくらとジューシーな真鯛が。ミニトマトと合わさったアメリケーヌソースと相まって、味は確かにフランスの古典料理「真鯛のパイの包み焼き」。見た目と味のギャップのサプライズ。卵黄、バター、エストラゴン、エシャロット、セルフィーユ、お酢などを煮詰めて作られるベアルネーズソースとの相性も抜群です。

付け合わせにはソテーした菜の花やズッキーニ。産地直送の「顔の見える食材」を使い、生産者に感謝の気持ちを伝えることを大切にしているという石井シェフ。石川県「高農園」の高利充さん・博子さん夫妻から仕入れる野菜は、能登島のきれいな空気、水が野菜本来の旨みを最大限に引き出し、味と香りが濃いのが特徴の野菜です。真鯛の旨みがぎっしり詰まった鯛焼きと香り高い野菜の出会いが、口の中に幸せを運んでくれました。

ブラッドオレンジ、モロとカルダモンアイスクリームのデザート

続いてご紹介するのはパティシエ・ケイスケさん手掛ける、「ブラッドオレンジ、モロとカルダモンアイスクリームのデザート」。

モロの真っ赤な果肉の上には、ピンクや紫の花びらがちりばめられており、彩り鮮やか。カルダモンアイスの上には、ハイビスカスとモロの果汁で染められた淡いピンクの泡が。美しい盛り付けは料理人の腕の見せどころで、食器はそのキャンバスとなり完成品はまさに芸術品です。この料理に使用しているのは、静岡の陶芸家・遠藤岳さんの食器。土の表情を生かした質感が料理に高級感をプラスし、食材の色がきれいに映えます。

目で堪能した後、早速スプーンでそっとすくってみました。モロにカルダモンアイスやシブースト、バナナのピューレが加わると、爽やかな酸味とマイルドな甘みのメリハリが口の中に広がります。まさに頬が落ちるような美味しさでした。

クラシックかつ遊び心ある料理で四季折々のストーリーを描く「シンシア」。お客さんの心を鷲掴みにするその人気の秘密は、石井シェフの“食”に対する真摯な想いと、真心のこもった“おもてなし”の姿勢なのでしょう。

Sincereシンシア

Sincere

住所:
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-7-13 原宿東急アパートメントB1
営業時間:
11:30~15:00(L.O13:00)※土曜のみ 18:00~23:00(L.O.20:30)
定休日:
日曜日、第1・第3・第5月曜日
URL:
https://www.facebook.com/fr.sincere/

更新: 2018年4月25日

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