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食に携わる注目の人物をインタビュー

料理を支える「和」の食材|レストランひらまつ 広尾 × カネト水産 ~前編~

人気レストランとその料理を支える国産食材を紹介する連載「料理を支える『和』の食材」。
第2回は、東京・広尾にある名門グランメゾンの「レストランひらまつ 広尾」の店主兼料理長で、広島県出身の平松大樹シェフと、来年創業100周年を迎える「カネト水産」5代目の佐藤弘常さんにお話を伺いました。
平松シェフが広島の産地を訪問し、食材生産者のこだわりや想いを知ったことから、広島県にフォーカスしたガラディナーパーティ「想いをつなぐ食彩の夕べ ~食材の宝庫 広島~」の開催となりました。故郷の素材を吟味し、初夏の恵みを味わう一夜限りのディナーでした。平松シェフの技により素材そのものの美味しさが活かされた料理の数々や、瀬戸内の魚の魅力と今後の展望について、前編・後編にわたり紹介します。

生産者の人柄や想い、こだわりを知った上で料理をすると、その想いがお皿にものって食べる人の心にも伝わります。月に2度は定休日を使って“生産者巡り”をしている平松シェフは、「40歳までに(現在36歳)自分の使った食材の生産者の顔を、すべて分かるようになりたい」と目を輝かせます。そんなシェフがこだわり抜いて選んだ食材の1つ、“魚”の水産業者は、福山市「カネト水産」の佐藤弘常さん。

「美味しい瀬戸内の魚を、日本中の人たちに食べてもらいたい」。その一心で、漁師仲間の想いを背負い、頭にはねじり鉢巻き、長靴姿の漁師の恰好のまま、東京・広尾にある「レストランひらまつ 広尾」を訪れた佐藤さん。

「食材はすべて今朝まで生かしておいて、直前に捌いたもの。生きている状態の魚を目利きします。魚を上から見た時にハリがあり、丸みを帯びているか、エラをめくって鮮やかな赤色をしているか、黒目がくっきりしているかなどをチェックします」と、今にも動き出しそうなほどに新鮮な鱸・鱧・ハリイカを出してくれました。

平松シェフが広島へ視察した際、佐藤さんは長靴と胴長を用意して出迎えたのだとか。

「シェフとは言えどこんなに新鮮な魚は食べたことはないだろう」と、佐藤さんはその場で獲ったイカ、鯖やマナガツオを刺身にして、海の上の“天然のいけす”で、平松シェフに振る舞いました。その瞬間に平松シェフの勝負は始まりました。この素材で刺身以上の美味しいものを作りたい、と。

広島は牡蠣が有名ですが、実は魚が美味しいということはあまり知られていません。身が引き締まっていて豊富な栄養分が含まれているのが、瀬戸内の魚の特徴。潮の干満差が大きく、時には約4m以上になることもある瀬戸内海は、海面に高低差ができて強い潮の流れ(潮流)が発生します。その中を泳ぎ回った魚は、身が引き締まった美味しい魚に成長するのだそう。また、瀬戸内海は四方を陸地で囲まれた“内海(うちうみ)”のため、山からの豊富な栄養分を含んだ川がたくさん流れ込み、浅瀬には魚の餌となる小さなエビやカニが生息する豊かな漁場を形成していているのです。

「カネト水産」5代目である佐藤さんは、小さいころから慣れ親しんでいる瀬戸内の魚を、SNSやアンテナショップ、イベントなどを通して広めていきたいという想いがあり、夏からは動画配信を通して広島の魚を全国に向けて紹介すると話しています。

後編では、広島県にフォーカスしたガラディナーパーティ「想いをつなぐ食彩の夕べ ~食材の宝庫 広島~」のイベントで披露された、瀬戸内の鱸、鱧、ハリイカを使った料理、平松シェフのプロフィールや今後の展望について紹介します。

レストランひらまつ 広尾

レストランひらまつ 広尾

住所:
東京都港区南麻布5-15-13
TEL:
03-3444-3967
営業時間:
ランチ 11:30〜15:00 (13:00 L.O.) ディナー 18:00〜23:00 (20:30 L.O.)
定休日:
毎週火曜日・水曜日 (祝日を除く)
定休月:
毎年1月と8月はメンテナンスの為休業とさせていただいております。
※2018年7月31日(火)から8月29日(水)は夏季休業とさせていただきます。8月30日(木)から通常営業となりますのでご了承ください。
URL:
https://www.hiramatsurestaurant.jp/hiramatsu-hiroo

更新: 2018年6月21日

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