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シェフの必需品|代々木八幡「Ardoak(アルドアック)」 酒井涼 ~後編~

東京のグルメシーンを索引するシェフにとって、料理を作る上で欠かせない道具や食材をご紹介していただくコーナー「シェフの必需品」。前回は代々木上原のスペイン料理のお店「Ardoak(アルドアック)」の酒井涼シェフのスペイン料理に対する想いをうかがいました。そして、今回お聞きしたのは酒井さんにとっての必需品について。早速ご紹介していきます。

2012年に代々木上原にオープンした「Ardoak(アルドアック)」。スペイン料理をじっくり味わってほしいと、コース料理のみで提供しているレストランです。酒井さん1人でお店をやられているということもあり、店内はカウンター席のみ。ゆっくりと料理とお酒を楽しめる空間です。

そんな酒井さんが必需品としているものは3つ。

モルテロ

ひとつ目は小鉢。スペイン語で「モルテロ」と言います。スペイン料理には欠かせないにんにくや、アーモンドをつぶすときに使用しているもの。日本のすり鉢のように溝を掘っていないので、すりこぎで押しつぶす用に使います。

「スペイン料理になれていない日本人の方は、スペインってソースがないよねと言われるんです。なので、日本人の口に合うように料理にソースをプラスする意識はしていて。中でも『アリオリソース』はにんにくを使った代表的なソースなので、全て一から作るようにしています。にんにくのネガティブな香りって口に残って良くないじゃないですか。でもモルテロでちゃんと叩いてオリーブオイルと乳化させることでにんにくの良いところしか残らないようにできるんです」。

少しでも多くの日本人にスペイン料理を好きになってもらいたい、という酒井シェフの想いが感じられます。

土鍋・パエリア鍋

ふたつめは土鍋・パエリア鍋。スペインのお米料理には欠かせないアイテムです。

「スペインって実はたくさんお米料理があって。スペイン=パエリアのイメージが強いかと思いますが、実はカタルーニャ地方やバレンシア地方などの地中海側の郷土料理なんですよ。日本でいうと讃岐うどんくらいのローカルさですね。なのでバスクやマドリードでパエリア鍋を使うことはありません。たとえばこの土鍋とか、深めの鍋とかだと他の地方で使われていたり。土鍋はバスク風あさりごはんをつくる時や、コシードというスペイン風ポトフなどの煮込みを温めて提供するときに使います」。

鍋ごとで仕立てが違うため、味わいや使用する材料も必然的に異なってくると言います。

マルコナ

最後にご紹介してくださったのはスペイン産のアーモンド「マルコナ」です。「マルコナ」という品種のアーモンドは、“アーモンドの女王”と呼ばれるほど豊かな風味と深い味わいが特徴的。中でもスペイン産のマルコナは、栄養価も高く世界一と言われています。ヨーロッパでは焼き菓子の代表的な材料ですが、スペインでは料理にもよく使われるそう。お肉をアーモンドやたまねぎなどと一緒に煮込んでとろみのあるソースを作るのが一般的です。

「マルコナは、他のアーモンドと違って脂分がくどくない気がします。杏仁っぽい香りがすごく爽やかにでているアーモンドですね。スペインの中ではすごい良い食材として代表されるものなので、そういう代表的な食材はちゃんと使っていきたいなと思っています。ローストもあるんですけど、ローストはそれだけでお酒が止まらなくなる絶品おつまみ。お肉の煮込み料理とかにはローストして使ったりしますし、水に1日つけておくと生アーモンドっぽい感じになったり、色々な使い方があります」。

 

以上が酒井さんにとっての必需品。これらの品々を駆使して日々料理を作られています。今後の展望としてはスペイン料理の“レストラン”が今以上に認知され、日本でそういったお店が増えてきたら次のステップへ進んでいきたいとのこと。

次の形としてはお店の規模拡大などを現在考えられているそうなので、さらに進化していく酒井さんの料理に期待です!

Ardoakアルドアック

Ardoak

住所:
東京都渋谷区上原1-1-20
JPビル2階
TEL:
03-3465-1620
営業時間:
ランチ(土日)12:00-13:00 ディナー18:00-21:30
定休日:
水曜日
URL:
http://ardoak.biz/

更新: 2017年8月8日

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