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復興を目指す漁師たちの3年半を追った映画「新地町の漁師たち」3月11日公開

(C)Toru Yamada

東日本大震災から6年の歳月が流れようとしています。地震による津波、そして福島第一原子力発電所の事故によって大きな被害を受けた福島県の漁業。多くの人が復興に尽力しているものの、風評被害もあり、元通りの状態になっているとは言えない状況が続いています。3月11日からポレポレ東中野で公開される「新地町の漁師たち」に登場する町の人々も、6年前のあの日から生活が一変し、現在も復興に向けて試行錯誤を続けています。この映画は昔から生業としてきた漁業の歴史が突然として途絶えるも、この地で生きていくことを決め、再び漁業を再開すべく奔走する漁師たちを、2011年6月から2014年11月3日の安波祭までの3年半を記録したドキュメンタリー。

(C)Toru Yamada

監督の山田徹さんは1983年、東京都新宿生まれ。記録映画作家である 羽田澄子監督に師事し、初監督となるこの作品で第3回グリーンイメージ国際環境映像祭グランプリを受賞しました。震災直後に訪れた新地町の風景を見て、この海で生きてきた漁師たちの行く末を見守ろうと決めた山田監督。当初、福島の海は再生不可能とまで言われていました。映画は津波で消えた漁村、浜をさまよう漁師たち、放射能汚染水が排出された海を見つめ、豊漁と海上の安全を祈る漁村の伝統祭事「安波祭」を映しながら、物語は「地下水バイパス計画」(汚染水対策)を巡る交渉シーンへと向かいます。廃炉行程を一刻も早く進めるために、漁業者から計画容認を得たい国と東京電力。一方、どう考えても容認しないと復興できないことを理解しつつも反対する漁師たち、また賛成する漁師たち。この映画は、津波と原子力災害によって生じた様々な軋轢や葛藤の中で生きる福島県漁業者たちの合意形成を巡る交渉を記録しています。

(C)Toru Yamada

福島県の漁業は原発事故が発生してから、水質のモニタリング調査を続けてきました。2016年11月には、安全と判断された94種の魚介類を対象とした試験操業ができる状態まで回復。汚染は浄化しつつあり、漁師たちはいつでも本格操業ができる状況にあると言われています。しかし、原発問題は落とし所が見えず、依然“フクシマ”を敬遠する消費者も多く、風評被害が今後収まりを見せるのか、完全な復興のカタチを手探りで探し続けている現在。それでも漁業の復活を目指して前に進む新地町の漁師のみなさんの姿から、震災は終わっておらず、まだ被害は続いてくれることを思い起こさせてくれるでしょう。

新地町の漁師たちシンチマチノリョウシタチ

3月11日から24日までポレポレ東中野にてロードショー

新地町の漁師たち

住所:
東京都中野区東中野4丁目4−1
ポレポレ東中野
監督・制作:
山田徹
製作年月:
2016年
時間:
92分
上映期間:
2017年3月11日~24日
URL:
http://songriver-p.com/shinchi-ryoshi/

更新: 2017年3月7日

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