GIFT

大切な人への贈り物に、ちょっとした手土産に

日々をより豊かに暮らすためのヒント集

|料理家のご馳走モノ|星谷菜々さん

「馳走」とは、昔、大事な客人をもてなすために馬を走らせ、奔走し、様々な食材を調達してきたことに由来する言葉。江戸時代後半には、もてなされたことへの感謝を込めて、「御馳走様」が食後の挨拶として使われるようになったと言われています。そして、「ご馳走」と言えば「もてなし」や「豪華な食事」という意味になるわけですが…、しかしながら思うのです。モノやコトに溢れた時代に暮らす私たちのご馳走とは、“もてなし”や“豪華”に限らないのではないでしょうか。例えば、誠実に育てられた野菜、大好きな母の手料理、大切な人とテーブルを囲む時間なども、“日々のご馳走”と呼ぶことができたり。普段の食事が自分にとって“ご馳走”である、そんな風に言える暮らしに憧れて、私たちは料理家の皆さまに会いに行くことにしました。なぜならきっと料理家とは、“日々の食事”を“日々のご馳走”に成長させるアイデアを提案してくれる存在。だから様々な料理家さんにお会いして、まずは料理をする上で大切にしているモノ=食材・食品・道具など(名付けて「ご馳走モノ」)を教えていただきながら、料理のこと、暮らしのこと、話を聞いてみたいと思います。料理家たちの言葉をヒントに、皆さんも、自分にとっての日々のご馳走のこと、ぜひ考えてみてください。

偶然出合ったものが、気づくと自分の最愛のものに。

「普段は食材を取り寄せたり、無理に食材を探したりはしていません」と言いながらも、紅茶や醤油、パスタなど、話をしている間に次々といつもの相棒を出してきてくれた星谷さん。やっぱり自分の好きなものはしっかり持っているようですね。中でも、いつも使っている器にはこだわりがあって、益子焼の作家さんとも交流を持っているそう。

「益子の陶器市には毎年足を運んでいますが、特にお気に入りなのが、陶芸家・庄司千晶さんの作品です。8年前くらいに出会ったのですが、とてもやさしい色合いの作品で、一目惚れしました。庄司さんと直接お話しをしているうちに仲良くなり、今では友人の1人です。私が、“料理に使うこんな器が欲しい”と何気なく話したら、参考に作ってくれたこともありました」料理を始めたきっかけも実は陶芸「。大学時代に入っていた陶芸研究会が料理家になるきっかけです。

自分で器を作ったり、素敵な器を見たりしているうちに、この器にはどんな料理が合うだろう...。と好奇心のままに料理の世界に惹かれていきました」そんな星谷さんの定番料理は「ポタージュ」。特別に取り寄せた食材というものではなく、旬の野菜や冷蔵庫の余りものを入れて、毎回アレンジを楽しんでいます。「ブイヨンなどのだしは使わず、野菜の味だけ!それをミキサーにかけると、どんな味や色になるのか楽しみでしかたがないんです。

パレットにいろんな色の絵の具を出して混ぜるワクワクに似ています」。星谷さんが紹介するレシピはその日の体調や気分、冷蔵庫の中を見てアレンジができるようにいつも隙間を残していると言います。星谷さんのレシピが魅力的なのは、何気ない日常に寄り添った暮らしをする料理家だからなのでしょう。

01.栃木県・庄司千晶さんのカップ

栃木県益子の女性陶芸家庄司千晶さんの作品は、淡い色使いでやわらかな質感が人気。写真のカップはサイズも触り心地も良く、星谷さんはこれで毎日お茶をするほどお気に入りの作品。
http://ameblo.jp/studioglide

02.京都府・有次の庖丁

プロが買い求める老舗の庖丁屋。星谷さんは料理家を始めた頃から使用し、この庖丁が2代目。手にちょうど収まるサイズを購入。固いもの以外は、基本的にこの庖丁を使っています。今回は名入れもして、より愛着の湧く道具になったそうです。

【問】有次
☎075・221・1091京都府京都市中京区錦小路通御幸町西入ル(錦市場商店街内)

03.佐賀県・江頭養蜂のはちみつ

くろがねもちの花から採取された国産の天然はちみつ。写真のように白く結晶しているのが天然の証。佐賀県の親戚に紹介されて星谷さんの相棒に仲間入り。栄養価が高いので、体が疲れた時や風邪予防にスプーン1杯そのまま舐めているそう。

【問】江頭養蜂
☎0952・44・4844佐賀県神埼市千代田町迎島2540

04.北海道・よつ葉乳業の「よつ葉ポンドバター」(食塩不使用)

ミルクのコク、食欲をそそる豊かな香りが特徴のバター。お菓子やパン作りに欠かせないバターは、製菓用のものを使用。バターは品切れになることもあるので、常備しているそう。パンに塗って岩塩を振って食べるのもおすすめ。

【問】よつ葉乳業お客様サービスセンター
☎0120・428・841(受付:平日9:00~17:00)
http://www.yotsuba.co.jp/(オンラインショップあり)

05.佐賀県・まんてんの「琥珀」(黒ごま油)

ごまを薪火で煎り上げ、冷めないうちに絞りとった一番しぼりごま油を、何週間もかけて手漉き和紙でろ過し、じっくり熟成して作られる。芳醇な香りでさらりとし、無添加なのでそのままサラダにかけてもおいしい。これも佐賀に住む親戚からのおすすめなんだそう。

【問】まんてん
☎0120・37・5017佐賀県佐賀市鍋島町森田964・2
http://www.manten-jp.com(オンラインショップあり)

06.東京都「TEAPOND」の紅茶

普段、人を家に招くことが多い星谷さんは、常に様々な紅茶を常備しているそう。中でも、お気に入りの「TEAPOND」(写真の左の商品。右2つは別のもの)は旬の紅茶やバラエティ豊かなフレーバーティーなど、上質な紅茶を揃える紅茶専門店。パッケージも可愛いのでギフトにもおすすめ。星谷さんは、来客のために数種類の紅茶を揃えていて、中にはスウェーデンの友人から送ってもらったという珍しいものも。

【問】紅茶専門店TEAPOND
☎03・3642・3337東京都江東区白河1・1・11
http://www.teapond.jp(オンラインショップあり)

お菓子作りをすることが多い星谷さんが数年前に特注で作った厚 手の軍手。ミトンよりも手にフィットするので、オーブンまわりの作業 がしやすい。ご自身の料理教室でのみ販売も行っています。

星谷菜々さん|Nana Hoshiya|

星谷菜々さん|Nana Hoshiya|

JSA認定ワインエキスパート。毎日作りたくなるようなシンプルで体にやさしいレシピ、温かみのあるスタイリングに定評がある。主に女性誌にて家庭料理やお菓子のレシピを提案している。不定期で料理教室を主宰。秋に基本の焼き菓子の本を出版予定01.栃木県・庄司千晶さんのカップ栃木県益子の女性陶芸家庄司千晶さんの作品は、淡い色使いでやわらかな質感が人気。写真のカップはサイズも触り心地も良く、星谷さんはこれで毎日お茶をするほどお気に入りの作品

contributing Editor&Text バブーン(矢作美和、古里文香、茂木理佳、川上萌、井上真子人)
Photo:小林修銀

※こちらの記事は2016年4月20日発行『メトロミニッツ』No.162に掲載された情報です。

更新: 2016年11月28日

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