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料理家って日々何かを研究しています!さあ、研究を発表してもらいましょう!

第18回 村木 美沙さん
食卓を一緒に囲む“おもてなし料理”

「こんにちは」と迎えてくれたチャイナ服がとてもよく似合う村木美沙さんは、代官山「蜜香」のオーナー店主。 「蒸籠料理ってとっても食卓を華やかにすると思うんです。ケータリングなどで点心の希望があるというのもそういう理由もあると思います。自宅でのおもてな しの際に、蒸籠を使うと、作っている人も一緒に食卓を囲めるという点にメリットがあるんです。揚げ物なんかだと、常に鍋の前についていないといけないので すが、蒸籠ですと、タイマーをきちんとかけて置けば、会話の中に入れてしまうんですよ。」 今回の料理研究家ラボでは、“おもてなし”を絡め、蒸籠(せいろ)料理を提案いただきました!

香港・点心に魅せられた調理人生

キャッスルストリートの一角に、香港スイーツや軽食を中心に提供する、とっても可愛い5坪のお城を持ったのは2010年。
今では杏仁豆腐は名物になり、そのほか点心教室やケータリングなど幅広い活動をしている。
「最初はパティシエになりたくて専門学校を目指したのですが、調理部門しか空きがなくて。しかたなく全ての調理を学んでからパティスリーでケーキを勉強しようと思っていた矢先、授業で習った点心にはまってしまったんです」
結果、卒業後は点心師のもとでしっかりとプロの技を習得したんだそう。
今回は“蒸籠”を使ったおもてなし料理というテーマを依頼。
「蒸籠という部分では点心を思い浮かべますが、もう少し何かオリジナルでメニュー提案をしようと考えたのが、今回の「鯛のおこわ」です。
作り方を知らないと、おこわって聞いただけで、難しそうって思われる方が多いと思うのですが、全く正反対。蒸すだけという作業で、おもてなしの一品がとっても簡単にできてしまうんです!」
と、話しながら竹蒸籠が登場。
手際よくもち米を蒸籠に入れたら、タイマーオン。
調理工程を見ていると、難しい工程がほとんど出てこないことに加え、スケジュールが見える点は、確かに“おもてなし”に最適だ。
そして仕上がりの華やかさに感動する。

おいしいと言われることが原動力

現在、村木さんは業務の何もかもを一人で行う日々が続いている。お客様と直接コミュニケーションをとることで、料理の反応を感じることができるため、アルバイトなどは雇わないのだそうだ。
「やはり、人に任せると自分と同じ味が出せないということがどうしても起きてしまいます。そのため、規模は小さくても私の味を直接届けたいという想いのほうが強いんです」
店を守りながら、点心教室はもちろんのこと、今では大好評のケーキ教室なども随時開催。
そして、ケータリングでは中華にこだわることなくオールジャンルでメニュー提案をしているという。
お店の定休日も仕込みや別の業務に追われる毎日にはホッとする暇はないとのこと。
しかし、自分の決めたことに向き合うことが楽しくて仕方がない様子だ。
「シンプルなものがおいしいですよね」
とほほ笑む笑顔の中に、芯の強さを感じる村木さん。
着実に人生の階段を昇っている。

|鯛のおこわ|

<材料> 2~3人前
もち米  200g
(研いだ後、4時間以上水につけ、ざる切り)
鯛の刺身 6枚

以下A
・酒 15g
・水 40g
・桜えび少々(*少し挽くと味が絡みやすい)
・こしょう 少々
・ごま油 10g
・オイスター 7g
・醤油 10g
・塩 少々
以下B
・しょうが千切り 少々
・白ネギ千切り 少々
・ごま油 10g(*熱します)

<RECIPE>
① 蒸籠(せいろ)の中に布を敷き、もち米を入れて包む。中火で20分蒸す。

② 20分後、芯が残っていないかを確認し、Aの調味料を混ぜたボールに蒸したもち米を入れ、よく混ぜる。

③ 布を敷いた蒸籠に味をつけたもち米を戻し、、10分蒸す。

④ 炊きあがったお米をお皿に移し、鯛の刺身をのせて、皿ごと蒸籠に戻し、鯛に火が通るまで蒸す(約3分程)。

⑤ 最後にBの千切りのしょうがと白ネギをのせ、熱したごま油を葱と生姜の千切りにかけて出来上がり。*お好みで、青菜や桜えびも添えて。

<POINT>
・④で載せるお皿は蒸籠の中に入る大きさのものをチョイスしてください。
・蒸籠ごとテーブルに運んでいくと、迫力もあっておもてなしに最適です。
・食べる際には、すべての具材を混ぜてください。

|中華風浅漬け|

<材料>
野菜はお好みで。
大根(赤い大根)
ズッキーニ
ラー油 適量
塩 少々

<RECIPE>
① 輪切りスライスした野菜を塩もみしておく(*色が付きやすい野菜は、各種別々に塩もみをする。)

村木 美沙 (むらき みさ)

村木 美沙 (むらき みさ)

大阪あべの辻調理師専門学校にて料理の基礎を学ぶ。
神戸西神オリエンタルホテルへ入社。
中華調理部の点心部門で、香港の点心師・麦氏に師事。
その後、中国茶芸館、洋食店、フードコーデイネーター事務所等を経て、2010年に代官山キャッスルストリートに「蜜香(ミーシャン)」をオープン。
蜜香ではTVや雑誌等にも紹介された看板商品の「蜜香杏仁」のほか、エッグタルトや香港ミルクティーなど中華のテイストを提供している。ケータリングでは 中華の枠にとらわれない、お客様目線かつ蜜香独自のフードを展開中。また、レシピの考案や調理指導、メニュー提案の業務も行っている。
蜜香 :mi-shang.com/

更新: 2013年12月25日

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