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料理家って日々何かを研究しています!さあ、研究を発表してもらいましょう!

第15回 麻生 怜菜さん
精進料理を伝えていきたい

「主人の実家がお寺だったことがすべての始まりです」と話すのは精進料理研究家の麻生怜菜さん。
500食をも超える行事食をレシピもないまま毎回料理する婦人会の方々を見ているうちに、“このお料理をきちんと伝えるために作り方を残したい!”と思ったとか。
精進料理はいわゆる、ベジタリアンメニューやマクロビオティックとも通じる食事。
「現代の食材をうまく入れつつ精進料理を楽しんでいただけるようにしています」という麻生さんに、今回は3つのレシピをご紹介いただきました。

すべてレシピは一人前

「お寺でいただいた煮物の味が美味しくて。どうやったら、きちんとレシピを作り上げられるのかと考えた結果、とりあえず引き算をすることに。
作る前の調味料などをメモしておき、出来上がった際にどれくらいの材料がなくなったかをチェックして、人数分で割るという方法を選択しました」と麻生さん。
こうした麻生さんのアイデアと尽力により、料理教室にて伝統的な精進料理を伝えるということが実現した。現在、料理教室の生徒さんの年代は幅広い。
「年代の中心は20代後半~30代前半の女性です。でも本当に様々なお年の方がいらっしゃいます。
下は18歳から最高は83歳の方がいらっしゃいました。
動機も様々で、“普段は仕事で外食ばかりなのでお休みの日は自分の為にカラダに良いものを食べたいので”という方や、“ご主人が定年になって毎日自宅で食事をするので、野菜中心のレシピを増やしたい”と言われる方など。
そのため、うちの料理教室のレシピはすべて一人前でお伝えしているのです」

しきたりや作法の大切さ

麻生さんの料理教室では、一人一人に一汁三菜の正式なお膳が用意されている。

飯椀、汁椀、漬物皿、茶津、平椀、坪椀と、どこにどう配置するかも決まっている
「そもそも、どうして精進料理が始まったかというのには諸説ありますが、お寺のお供え物を使って料理をしていたというシンプルな説も有力です。
お供えとなると、もちろん生ものはありません。その為、野菜が中心にならざるを得ませんね」
伝統的な行事食の際には朱色のお膳だが、今年からスタートした茶懐石の教室の際には、黒の茶懐石膳をセットする。
お膳にセットをすることで、普通の和食器とはまた異なる料理の印象を生み出していく。
お料理教室を着物で行うなど日本人らしさを積極的に伝え続ける麻生さん。
いつかは、精進料理教室のお店をつくることが夢だそうだ。
そんな麻生さんから今回は、飯椀の「ばら寿司」とメイン料理である茶津の「飛竜頭」(*関東ではがんもどき)と数には入らないデザートの小皿「葛まんじゅう」のレシピをご紹介いただいた。
シンプルな味付けながらもしっかりと素材の旨みを感じられる一品一品は、カラダが喜ぶおいしさだ。

|【飯椀】ばら寿司|

<材料>(一人前)
◎具材
・高野豆腐 1/8個<水で戻し1㎝色紙切り>
・人参 10g<1㎝の長さの千切り>
・牛蒡 10g<1㎝の長さの千切り>
・椎茸 5g(1/2枚)<1㎝の長さの千切り>
・蒟蒻 10g<下茹でし1㎝の長さの千切り>
・蓮根 10g<1㎝色紙切り>

★椎茸昆布出汁 50cc
★酒 小さじ1
★砂糖 小さじ1
★醬油 小さじ1
★みりん 小さじ1

◎飯
・米 1/2合(70g)
・水 65cc
・酒 5cc

◎寿司酢 小さじ2

◎飾り
・隠元 5g(1/2本) (5㎜幅斜め薄切り)
・人参 5g(5㎜幅 2枚) (花形にくり抜き)

<RECIPE>
① 具材と★を小鍋に入れ、落し蓋をして5分煮る、鍋止めして粗熱をとる

② 米を研ぎ、水・酒を入れて炊飯器で普通炊きする。飯台に出して寿司酢を回し入れ、米をつぶさないように切るように混ぜて粗熱をとる

③ 飾り用の人参・隠元はさっと茹でる

④ ①の具材の汁気を切り、②の酢飯と合わせて完成!

|【茶津】飛竜頭|

<材料>(一人前)
・木綿豆腐 60g<水切り>
・大和芋 20g<すりおろす>
・銀杏 1個<2等分>
・牛蒡 10g<1㎝の長さの千切り>
・人参 10g<1㎝の長さの千切り>
・塩 ひとつまみ
・揚げ油 適量

<RECIPE>
① ボウルに具材を全て入れよく混ぜ、一口大(1人2個)に丸める。

② 170度の油で表面がカラッとするまで(2~3分)揚げて完成!

|【小皿】葛まんじゅう|

<材料>(一人前)
★葛粉 5g
★グラニュー糖 小さじ1
★水 大さじ2

・餡 10g(一口羊羹でも美味しく出来ます)

<RECIPE>
① 鍋に★を入れ良く混ぜ溶かしてから、中火で透明になるまで練り上げる

② ラップを広げ①を流し、丸めた餡をのせてラップで包み冷水につけて冷やす

麻生 怜菜 (あそう れいな)

精進料理研究家 麻生 怜菜 (あそう れいな)

2011年より伝統的な精進料理と現代のトレンドを融合した食文化の発信に挑戦する場として、「あそれい精進料理教室」を主宰。
あそれい精進料理: http://shojinryori.jp
 
現在は、社団法人フードアナリスト協会認定講師として年間50本以上の講演活動、テレビ・雑誌やラジオを中心に精進料理の考え方やレシピなどを発信している。
2013年9月より、「ヘルシー簡単おうちで料理」を広めるべく、ルクエクッキング協会代表を務める。
ルクエクッキング: http://lekuecooking.jp

更新: 2013年9月18日

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