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大盛況を生むあの人に聞く!

|東京ハイカジ中華[10]|
“人気店の秘密”

大盛況を生むあの人に聞く!“人気店の秘密”はなに?

勝山さんと、香港通として知られる写真家・茶人の菊地和男さんのタッグにより開店。今は香港でも減っている炭焼き窯で焼く肉料理は、外はパリッ、中はしっとりジューシー。身体に染み込むような味わいのワインとのマリアージュを楽しみに、連日食いしん坊が集う

「あの勝山さんが、中華料理の新店を準備中」という噂が東京のグルメ界に広まったのは、昨年夏のこと。満を持してのオープン時には、待ちわびた美味しいもの好きが殺到。大評判を呼び、早くも「予約が取れない中華料理店」に。ちなみに”あの勝山さん”とは、六本木『祥瑞』や昨年地域の再開発により閉店した『グレープ・ガンボ』のオーナーで、自然派ワインの第一人者と称される勝山晋作さんその人。ワイン×フレンチの印象が強い勝山さんが、なぜ中華を?と意外だったのは過去の話、今やハイカジ中華を牽引する一軒に。毎夜大盛況の人気ぶりを探ってみました。ここ『楽記』のメイン料理は、広東料理のいちジャンルである〝焼味?。勝山さんが香港から取り寄せた炭焼き窯で焼き上げます。「香港が好きで年以上通っていますが、美味しい焼き物を日本に持ってきたかったんです。焼味は広東料理のコースの流れの中のひとつ。だから、馴染みの店でも、焼き物にワインだけというわけにはいかなかった。年以上前から、それができる店がやりたかったんですよ。中華に限らず、高級店と地元感のあるローカルな店、それぞれいいところがあるけど、やっぱりいつも行きたいのはローカルな方。この店も、それこそローカルな感じで少しだけ食べて飲んで安く済ますこともできるし、お客さんの好きなように使えるのがいいのかなと思ってます」。ハイカジ中華界のパイオニア的な『楽記』ですが、「そんなつもりまったくないよ!」と勝山さん。「歴史や地域による多様性があるだけに、中華で新しいことをするって難しい。料理人を連れてくるのもひと苦労だし。狙ってやるには危険なジャンルなんだよ(笑)。僕自身、新しいことをしている自覚はありません」。皆がやらないことを、思うまま、軽やかに始めてみる。そんな勝山さんの姿勢が、業界全体に刺激を与えているよう。あまり他店は気にしないという勝山さんですが、今回の掲載店のいくつかを、訪れたい店として挙げてくれました。多くの料理人から親しみを込めて”ボス”と呼ばれる勝山さんと、ハイカジ中華の若手たち。両者の間から、また新たなムーブメントが生まれるかもしれません。

右.皮つき豚バラ肉のクリスピー焼き1,600円には、旨みのあるグローロ100%のロゼワイン、ル・ゼゼを合わせて。皮の部分だけ二度焼きする豚肉は、揚げたようにカリカリ。中は柔らかく、独特の甘みが左.トマトの特製黒酢漬け900円、モンゴウイカの揚げもの1,200円

どちらもヴァン・ナチュールらしい、軽すぎない一杯と相性抜群だ下.焼き上げられた肉たちが吊られる厨房。お店は通りから一本入った隠れ家的な存在

外苑前/楽記 ラッキ

TEL:03・3470・0289
住所:東京都渋谷区神宮前3・7・4
営業時間:18:00~22:00LO、土17:00~21:30LO日祝定休

Text:唐澤理恵
Photo:柳大輔

※こちらの記事は2014年7月20日発行『メトロミニッツ』No.141に掲載された情報です。

勝山晋作さん

勝山晋作さん

洋酒のバイヤーとして活躍後、『祥瑞』『グレープガンボ』のオーナーに。2013年7月『楽記』をオープンさせる。有名無名問わず、国内外の良質なワインを見出して応援を続け、同業者や生産者からの信頼も厚い。ちなみに、普段食べる料理の』3分の1は中華料理という、生粋の中華ラバー。香港へは、焼き物に合わせるワイン持参で通っているとか。

更新: 2016年12月5日

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