SPECIAL

食と暮らしを豊かにする特集記事はこちらです

シェフの必需品|広尾「81」永島 健志~後編~

東京のグルメシーンを索引するシェフにとって、料理を作る上で欠かせない道具や食材を紹介する連載「シェフの必需品」。前編では広尾の「81」の永島健志シェフに、自分の店を持とうと思ったきっかけや、修業時代の経験などを伺いました。そして、後編では、永島シェフにとっての“必需品”について、早速ご紹介していきます。

「GO ON」の器

はじめに紹介してくださったのは、料理を演出する上で欠かせない「GO ON」の器。「GO ON」とは、京都の伝統工芸を担う6人の若手後継者から始まったユニット。西陣織や竹工芸など日本の伝統工芸が、海外デザイナーと連携するなどして新たな価値を生み出し、現在一種のムーブメントとなっています。シンガポールにあるバーのグランドオープンのゲストシェフを、永島シェフが務めた際に巡り合ったのだとか。

「『GO ON(ゴオン)』という京都の伝統工芸のユニットがあるんですけど、伝統工芸を継承する人たちでありながら、すごく革新的な挑戦を続けていて、世界中で認められています。『81』とは家族同然で付き合わせてもらっていますね。知り合ってから色々なセッションを重ねていくうちに心から尊敬できる仲間だなと思って、彼らに負けないようにやっている部分もあれば、助けてもらっている部分もたくさんあります。道具の色は使い込むほどにくすんでいきますが、それは時間だけが作れる美しさ。そういう美を大切にすることを教えてくれたのも彼ら。ひとつ25~30万円するものもあるので怖くて使えないのも未だにありますね(笑)。お椀は16代目『朝日焼』の松林佑典さんが『81』のためだけに作ってくれました。内側の青色は朝日焼のテーマカラー、外側は『81』のイメージカラーです。こうした彼らが作るものとの繋がりは本当に刺激的だし、必需品だと思っています」

シェフを超えて、アーティストとしてレストラン以外の人たちともコラボレーションしている永島さんのところに、刺激的な仲間が集まるのがよくわかります。

「龍泉刃物」の包丁

お次は見た目からも丁寧に扱われていることが伝わる、「龍泉刃物」の包丁。700年の歴史を持つ福井県「越前打刃物」の伝統の技を重んじつつ、常に革新を続けてきた「龍泉刃物」は、優美で繊細な波紋模様を持つブレードや、天然木を使用したハンドルなど、海外からも高い評価を得ている包丁です。

「『龍泉刃物』で特注で作ってもらっています。僕、実は和包丁が無理で。元々、洋包丁のシリーズでやってたんですが、去年、和包丁を僕仕様で作ってもらいました。全部で9本持っています」

「木村硝子店」のグラス

3つ目は「木村硝子店」のグラス。「木村硝子店」は、創業時からプロ仕様のテーブルウェアの分野で、数々の自社デザインのグラスを手がけてきた名店です。

「グラスは『木村硝子店』のものを使っています。『81』のロゴも入ってます(笑)。かなり軽いですね。シシャンパーニュや白ワイン、赤ワインと用途に合わせて揃えています」

「Pioneer」のDJセット

最後に紹介してくださったのは、厨房の一角を占める「Pioneer」のDJセット。

「『81』では料理ごとにペアリングの音楽をかけていて、その時に使用するのがこの「Pioneer」のDJセット。サウンドプロデュースで2名の女性DJがサポートしてくれています。僕が全体のコーステーマを伝えてセレクションしてもらっているのですが、正直コースメニューがぎりぎりまで決まらないこともあって……。コースが始まってから曲を変えていくこともありますね。昔の音を掘り起こすこともあります」

料理と音楽の新感覚ペアリングは、あなたを新しい世界に連れていってくれること間違いなしです。

最後に永島シェフに、今後の展望について伺いました。

「世界一のレストランを作りたいです。でも、それが何なのかっていうのは、誰にもわからないですよね。星獲得でも、ランキングでもないでしょうし。世界一のレストランという漠然としたものを考えながら、それを目指して作っていくっていうのは、一生かけて楽しめる暇つぶしだなと思っています。たぶんそれは“美”なんだと思うんですよね。なので、美に関することで面白いことはどんどんやっていきたいです」

料理を料理として捉えるのではなく、アートと捉える永島シェフの今後の活躍から目が離せません!

81エイティーワン

81

住所:
東京都港区西麻布4-21-2
コートヤードHIROO 2階
TEL:
080-4067-0081
営業時間:
平日・土 18:00~/21:00~【完全予約制】
定休日:
日・祝日(加えて不定休あり)

更新: 2018年2月8日

この記事が気に入ったら
「シェア」しよう

最後までお読みいただき、ありがとうございます

pagetop