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|東京エリートレストラン|
世界に自慢したいフランス料理のシェフ[18]
Anisアニス[初台]清水将シェフ

おすすめの3人を教えてください!
MY FAVORITE CHEF02  柏原光太郎さん 編

1967年に創刊され、日本で最も歴史のあ るグルメガイドとして知られる『東京い い店うまい店』。1 1 月2 8 日には 2015-2016年版が発売されます。担当編 集者の柏原さんは、マッキー牧元さんと ともにFacebook上で主宰する「外食産 業を勝手に救済」でもお馴染みですが、 それはもう東京きっての外食事情通。 「食べ物好きの間でよく話題にのぼる 『ヒロヤ』のように“スパニッシュ、和食 のエッセンスを取り入れながら、食後感 はフランス料理”という、ひとつのブレ ない軸を持ちつつも、国境を超えた料理 が多くの支持を集めているようです」と 現在のトレンドについて分析されてい ますが、果たしてご自身がいま気になっ ているフランス料理のシェフとは?

|柏原光太郎|KOUTAROU KASHIWABARA
1963年生まれ。大学卒業後、文藝春秋に入社。『週刊文春』『文藝春秋』『オール讀物』編集部、 文春文庫部長、出版プロモーション部長を経て、現職である宣伝 プロモーション局次長

KASHIWABARA’S Recommended point

新しいフランス料理を生む
今の時代ならではの発想

フランスの三ツ星店など数々のグランメゾンで確固たる技術の基盤を築いた清水将シェフ。厨房からもゲストからも、互いを見渡せる開放的なお店をオープン。「〆に出る十数種類の野菜のサラダ、鉄板で時間をかけて焼き上げる塊肉、今の時代に合ったフランス料理を考え出す清水シェフの発想力には敬服」と柏原さん。その評に違わず、「料理はその場を楽しんでいただくための道具」と考える彼が提供する一皿には、会話を生み出し、楽しさをもたらす工夫が潜んでいます。

料理から生まれる会話でトータルに愉しめる空間づくり

清水シェフが「料理人としてのベースを作っていただいた」と話すのはリヨンの3ツ星店「マルクヴェラ」。絶対主義のオーナーシェフのもと、毎日明け方に山へ入ってハーブを採るなど過酷な環境の中で切磋琢磨し、食材の捉え方やニュアンス、「上に立つ者は仕事ができるだけでなく、人を惹きつけるものがないといけない」といった心得まで叩き込まれたと言います。そうして吸収した知識と技術を基盤に「アニス」をオープン。料理する上では「シンプルに食材の魅力を引き伸ばすこと」を大切にしているそう。そのために不可欠な火入れは、パリ「アルページュ」で肉部門シェフを任されたシェフにとって腕の見せどころ。肉のグリルはフライパンとオーブンを使うのが一般的ですが、鉄板のみでもしっとりと焼き上げる妙技を持つ稀少なシェフです。その腕前はオーブンで焼く「ひな鶏のパン包み焼き」でも十二分に発揮。なにしろこの料理、火入れの難易度は最上級。開けるまで中の状態がわからない上に、鶏の個体差に合わせた配慮が必要なのです。パン生地はシェフが大好きな「ル・ルソール」に特注。外側はパリパリ、内側のもっちり部分にだけひな鶏からあふれる美味しい肉汁が染み込むという緻密な仕上がりに。テイクアウトも可能で、パーティシーンで盛り上がること必至です。楽しくシェアできるよう、コースに山盛りの温野菜が入った小鍋を組み込んであるのも工夫のひとつ。「料理は会話を生み出すための道具。その場をトータルで楽しんでいただけたら最高ですね」と清水シェフ。そんな思いがもう一段、料理の美味しさを引き上げている気がします。

プロフィール
Susumu Shimizu
1975年生まれ、大分県出身。和食店で3年の修業後、「ル・ジャルダン・デ・サヴール」を経て渡仏。三ツ星店「マルクヴェラ」「アルページュ」などで7年研鑽を積んで帰国。銀座「ラール・エ・ラ・マニエール」の初代エグゼクティブシェフを務め、2013年、現店オープン

ひな鶏のパン包み焼き2,808円(店内・テイクアウトともに要予約)。「共同で美 味しいものを作ろう」と「ル・ルソール」にパンを特注して考案した新作で、フラ ンス産のひな鶏とハーブを練り込んだパンが絶妙の相性

Restaurant Anisレストラン アニス

Restaurant Anis

住所:
東京都渋谷区初台1-9-7 1F
TEL:
03-6276-0026
営業時間:
11:30~14:30 18:00~23:30  定休日 第2日曜・月曜
URL:
http://restaurant-anis.jp/

Text:加藤純平
Photo:松本典子

※こちらの記事は2014年11月20日発行『メトロミニッツ』No.145掲載された情報です。

更新: 2016年12月31日

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