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編集部が訪れた美味しい名店『足跡レストラン』|京橋 もと|京橋

編集部の足跡コメント

IMG_0572京橋エドグランのオープンなど再開発が進みながらも、昭和の雰囲気が残る京橋にお店を構えている「京橋もと」。京橋駅より徒歩2分、”京橋猫ちゃん通り”と呼ばれる路地の一角にあります。入口は一見さんでは入りにくい重みのある扉ですが、扉を開けると木目を基調とした温かい空間が広がります。ホールは家具店での経験がある鈴木店主が、厨房は上野料理長が設計。9席ほどのカウンターは、一枚板のイチョウを使用しています。こちらは、板を入れるために店内に窓を作ったというほどのこだわりです。

そんなお二人の想いがたくさん詰まった店内で提供される数々のお料理はというと、通常7000円と9000円の2種類のコースのみ。日本酒はお食事に合わせて鈴木店主が選んで下さいます。今回はお店で提供されているように、上野料理長のお料理に鈴木店主が選んだ日本酒も併せてご紹介いたします!

鯵と木の子、梨のみぞれ和え

1日酢締めした鯵に、1時間半焼き旨みが凝縮された木の子。そこに梨を合わせて、醤油を少々。そしていくらが程よく全体をまとめてくれます。梨の甘味と柑橘の酸味が口の中に広がり、早くも一杯目の日本酒が飲みたくなります。

さてこちらのお料理に合わせるのは、「作 槐山一滴水(かいざんいってきすい)」。

兵庫県の愛山という希少な酒米を使った純米大吟醸酒です。フルーティーな香りと甘味、品の良い穏やかな酸が梨のニュアンスにピッタリ。なめらかな透明感が、優しく全体をまとめてくれます。

松茸と鱧の包み焼き

松茸を鱧に巻いた贅沢な逸品。さらに石川芋のピューレと礼文島のウニを合わせ、季節感もたっぷり。

「やはり和食で鱧というと、普通は土瓶蒸しにしたり、焼いて梅肉を合わせてっていうのが多いですよね。そちらも十分に美味しいのですが、それだけなく食材を組み合わせて色々なアプローチをしています。」

合わせる日本酒は、「賀茂金秀 秋の便り」。

こちらは広島県・金光酒造の”夏越し酒”。夏越し酒とは冷やおろしの一歩手前のお酒のことで、若干の若さと穏やかな円熟味を持った味わいです。そのために輪郭がシャープでありながらも、旨味も深く初秋にぴったりだそう。季節を感じるお料理に、しっかりと寄り添ったお酒でした。

鴨とイチジクの炭火焼き ブルーベリーソース

一見フレンチのような見た目も華やかで秋らしい一品。

「鴨とイチジクは相性が良いので、フレンチではよく見られる組み合わせです。そこに和食の要素を加えたかったので、ソースのブルーベリーを醤油で炊いてみました。薬味には佐賀県の柚子胡椒と山形県のあけがらしです。意外にブルーベリーとマッチするので、ぜひ試してほしいですね!」

たしかにブルーベリーソースというとフレンチを思い浮かべますが、しっかりと和食に仕上がっています。素晴らしい火入れの鴨、ソースの甘味が口の中に広がり、薬味がピリッと効いています。

最後に合わせるのは「木戸泉 Afruge 2014」。

なんとこちらは赤ワイン樽で熟成した日本酒。昭和30年代、いち早く防腐剤に頼らない酒造りに取り組んだ千葉県大原の蔵元です。焼いた果実のような香りと甘味、厚みのある酸は鴨やイチジクとの相性が抜群。フレンチを感じさせる一品に、洋酒を思わせる日本酒とは初めての体験でした。

どのお料理も素材を活かしながらも、和食の範疇にとらわれず新しい発見がたくさん。さらに併せる日本酒についても、ひとつひとつお話を聞きながら学びを得られます。

イチョウのカウンター越しに上野料理長や鈴木店主と、こだわり抜いた料理と日本酒をぜひ愉しんでみてはいかがでしょうか。

京橋 もとキョウバシ モト

京橋 もと

住所:
東京都中央区京橋2-6-13
イーストビル1F
TEL:
03-3567-7888

更新: 2017年10月8日

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