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✈︎WORLD FOOD PORT. ベトナム発・ベトナムの麺文化

フォーは好きですか? FOOD PORT.編集部はみんな大好きなんですよ。 そんなフォーが中心のベトナム料理に今回は注目! 現地での交流から得たベトナムの麺文化について、 フォトグラファーのKumiさんにレポートしていただきました!

地域ごとの食文化

日本でも人気のベトナム料理。
一概にベトナム料理と言っても実は、国土が日本と同じように南北に長いことや、南北分断の時代や、フランス統治下時代などの歴史的背景から、地域ごとに独特の食文化がある。
ベトナムの国土は大きくわけると北のハノイ、南のホーチミン、そして中部のフエという3つの地域に分けられる。
そしてその地域ごとに特徴的な食文化が発展しているのだ。
そのため、日本ではベトナム料理として認知されている料理も訪問した地域によってはなかなか見つけられないこともある。
例えば、“生春巻”や“バインセオ”(ベトナム風お好み焼き)は南部の料理。バインセオにいたっては北部にいくとなかなかお目にかかりにくい。

ベトナム南部の街頭で見かける生春巻きの屋台。

そんなベトナム料理の中でも、今回は麺に注目してみよう。
日本と同様に麺文化の発展しているここベトナムは、やはりその他の食文化同様、地域独自の麺文化がある。

ハノイの鶏のフォー。 北のハノイのフォーにはシンプルなものが多い。

一般的に、日本では“ベトナム麺料理=フォー”という呼び名のイメージがあるが、実はベトナムの麺料理はまだまだ奥が深い。
基本的に米食文化のベトナムではほぼ全ての麺が米粉から作られているがその形状や食べ方は様々である。

南部 ホーチミンの麺

南のホーチミンは、一年中温暖な地域のため比較的味付けに関しては甘みが強く、南国の食材を使った料理が多いのが全体的な特徴。

香草が多いホーチミンの牛肉フォー

また、生の野菜を多く使うフォーやその他の料理に香草を多く使うのも、南部スタイルと言われている。
フォーに関していえば、本来は牛肉のだし汁と薄切りの牛肉の入ったもので、ハノイから広まった料理だが、南部スタイルのフォーは鶏肉のだし汁で透明で甘みがあるものが多い。

また、“フォーティウン”というフォーより細く腰の強い平麺が南部の麺としても有名である。

中部 フエの麺

中部地方は、長い間ベトナムの王朝が栄えた歴史もあり、宮廷料理が今なお残っているといわれている中で、人気な麺がある。フエの庶民の名物の麺が“ブン・ボー・フエ”。ブンといわれる丸麺でビーフンのような麺で作られる料理だ。 スープはレモングラスと赤唐辛子等から作られ、酸味と辛味のあるのが特徴なのがフエの代表麺料理。

北部 ハノイの麺

北のハノイでは、日本と同様に四季があり、料理の味付けも醤油や塩でシンプルなため、日本人にはなじみがある味付けの料理が多い。
近年、北部の麺料理の代表はブンで作られる料理、“ブンチャー”。
日本で言うつけ麺と言った感じで、付け汁に、麺、お肉や野菜、揚げ春巻きまでも入れて食べるボリューム満点の料理。

ブンで作られる北部で人気のつけ麺料理「ブンチャー」

もう一つ、あまりお目にかかれない、“バインダードー”という茶色い麺がハノイでは密かな人気。製造の過程でサトウキビの汁を入れるため、茶色くなるそうだ。パスタの平麺のような見た目で、蟹のだし汁にこの麺を入れた“バインダークア”は人気の一品。
また、四季のあるハノイ地方では鍋料理も多く食べられ、お鍋の締めには“ミー”と呼ばれるいわゆるインスタント麺もよく目にする。

バインダードーを蟹のだし汁に入れた「バインダークア」(左)とインスタント麺の「ミー」(右)

日本と同じように、麺文化が根付いているここベトナムは、それぞれの麺の専門店が軒を連ねている。
鶏のフォーはこの屋台、ブンチャーはこのお店等、それぞれのお気に入りを見つけて地元の人と肩を並べて活気や熱気をそのまま感じる。そんな旅の計画をたててみるのはどうだろうか。
経済発展著しい、活気あふれるベトナムを支えている台所事情を、地域や歴史を考えながら楽しむのも面白いかもしれない。

更新: 2013年4月24日

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