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✈︎WORLD FOOD PORT. ドイツ発・ドイツ料理の可能性

みなさんはドイツ料理と言われて、何を思い浮かべますか?
ソーセージやアイスバイン、シュニッツェルなどは、日本の家庭でもなじみ深い料理として知られていますね。
もともとポテンシャルの高いドイツ料理。実は多くの可能性を秘めた料理なのです。
今回はドイツ大使館公邸料理長でもある小林茂樹さんに、そんなドイツ料理の可能性についてご紹介いただきました。

伝統的なドイツ料理

保守的で伝統的なドイツ料理は今だ、健在。
ドイツは、ヨーロッパの中でも比較的気候や風土的に食材に恵まれない土地とされてきました。
そのため、伝統的なドイツ料理といえば豚肉やじゃがいもなどといった保存のきく食材を多用した料理が代表的です。

ドイツの代表料理 アイスバイン。保存の効く料理の代表。

日本では仔牛肉を使ったものがメジャーなシュニッツェルも、ドイツでは豚肉で作るのがスタンダード。
基本的に大皿料理でボリュームのある料理スタイルが伝統ともいえましょう。

特大サイズのシュニッツェル。 A4用紙ほどの大きさ。

そして、忘れてはいけないのがソーセージ。
ドイツで人気の高いソーセージ料理と言えばカリーブルストです。
ソーセージの上に、ケチャップとカレー粉やチリパウダーなどをまぶしただけの単純なファーストフード的な料理ですが、これが大人気。
B級グルメグランプリのようなナンバー1カリーブルストを決めるコンテストなども開催され、各自が好みのカリーブルスト屋さんがあったりします。

カリーブルストとポテトフライ。ドイツを象徴するようなファーストフードだ。

そして、世界最大のビール祭り“オクトーバー・フェスト”が開催されるだけあって、ビール消費が多いのも世界中に知られている事実。
しかし、最近では食事の際にワインが楽しむ人も増えてきているので、伝統的なドイツレストランでもフランスやイタリアのワインを提供するスタイルも目にするようになりました。

ワインも頻繁に飲まれるようになった。

ドイツ料理の秘めた可能性

ドイツ料理は、ヨーロッパ大陸の地続きであるオーストリアの宮廷料理やフランス・アルザス地方、そしてハンガリーなどの料理と似た部分が多くあります。
ドイツ版のタルトフランベとも言える「フラムクーヘン」も、その一つ。

フラムクーヘン。フランスでは タルトフランベ。

そして、ハンガリーを起源とする煮込み料理「グーラッシュ」もドイツ料理。
本来、ドイツでは主食に麺類を食べる文化は無いのですが、イタリアに影響を受けたせいかパスタと共に提供されることも増えています。

グーラッシュ。ドイツだけでなく、オーストリアでもメジャーな料理。

さて、ドイツという国は戦争や革命といった歴史的史実に登場することの多い国でもあります。
近年、ベルリンの壁が崩壊し東西ドイツの融合がなされると、イタリアやフランスといった西欧諸国の文化が料理の世界にも色濃くみられるようになりました。
ドイツ料理にもイタリアンやフレンチの要素を取り入れるレストランが増え、ミシュランの星を取るお店も年々増加し、料理大国として注目を集めています。

大使館でドイツ料理を提供する際にも、盛り付けや食材の組み合わせにイタリアンやフレンチの要素を盛り込んだコースにすることが多くなりました。

サーモンをサラダ仕立てに。

ドイツでは頻繁に食べられているじゃがいもを使った肉料理。

しかしながら舌はまだまだコンサバティブなようで、ドイツ料理を和風にアレンジしようとしたところ、「それはドイツ料理ではない」とキッパリ。

ヨーロッパ大陸の中心に位置し、各国の良い部分を吸収してポテンシャルの高い料理へと進化したドイツ料理。
ドイツ人が未だに気が付いていない可能性をたくさん秘めているので、少しずつでもグローバルに広がっていくように努力していきたいと思っています。
みなさんも是非、今後のドイツ料理の進化に注目してください。

更新: 2013年11月27日

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