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✈︎WORLD FOOD PORT. スペイン発・美食の街、サン・セバスチャン

スペイン北部に位置するバスク地方。バスク自治州のギプスコア、ビスカヤ、アラバの三県と、ナバーラ自治州のナバーラ県、それにフランス領の一部地域を加えた、約2万平方キロメートルの地域がこう呼ばれ、独自の文化と言語とともに発展してきました。
そんなバスク地方で有名なのは、やはりバル。
今回は、南から北までスペインのバル巡りを敢行した、橋ケ谷梢さんからバスク自治州の街、サン・セバスチャンを中心とするバスク地方のバルについて、レポートが届きました。

サン・セバスチャンのピンチョス

スペイン北部のバスク自治州・ギプスコア県にあるサン・セバスチャンは、約60平方キロメートルという狭いエリアにミシュランの星を獲得したレストラン(バル)が数多くある、世界一の美食の街と呼ばれる食の楽園。
山と海に囲まれた立地で、食材は豊富。美食大国フランスとは数十キロという近さ。避暑に訪れる舌の肥えた数多くの観光客。
美食の街となったのも納得です。

避暑地としても多くの人が訪れる。

さらに、この小さな街が美食の街として発展した理由の一つとして、サン・セバスチャンのバルでは独自の秘伝を持たず、レシピをレストラン(バル)同士で共有し合っているからと言われています。
また、バスク地方には秘密結社ならぬ美食結社が存在しているほど。
このクラブに女性が入会する事は許されず、男性達が定期的に集まり料理の腕をふるい、皆で料理意識を高め合っているのだそうです。
良い部分を共有し、より美味しい料理を街全体で追求して高めあう、そんなスタイルが根付いているサン・セバスチャンだからこそ、世界一の美食の街となることが出来たのでしょう。

サン・セバスチャンで代表的なメニューの一つ、うなぎの稚魚のピンチョス。

さて、バルといえば、誰でも一度は耳にした事があるピンチョスが有名。
一口サイズのタパスで、主にはフランスパンをお皿がわりにしたオードブルスタイルの食事スタイルです。
その名前は食材を串に刺していたことに由来しますが、現在は串に刺さっていないものもピンチョスと呼ばれ、実はサン・セバスチャンが発祥のスタイルなのだとか。
サン・セバスチャンのバルのピンチョスは1つ1ユーロ〜3ユーロほどの価格。
キノコのベーコン巻きや、うなぎの稚魚のガーリックバターあえ等、お店によって出てくるピンチョスは様々。
各お店によってスペシャリテがあるので、事前に下調べをすると効率が良いかもしれません。

サン・セバスチャンのマッシュルームピンチョス。

バルのスタイル

バルは、昼は11時頃、夜は20時過ぎから続々と人が集まり、ビールやチャコリ(バスク地方の発砲ワイン)を片手に、それぞれ思いのままにピンチョスを口にしていきます。

人気のバルの前には人だかりができる。

さぁ、バルに入店です。
人気店ではカウンターまでたどり着くのも大変なほどに大混雑。
基本はカウンターでの立食形式ですが、テーブル席がある場合、値段が違う可能性が高いので要注意。

混んでいるバルはオーダーするのも大変。

無事にカウンターに着いたらスタッフを捕まえてドリンクをオーダー。ドリンクが来るまでにカウンター上に並ぶピンチョスから食べたいものを決めます。
ドリンクが来たら、「エステ エステ」と食べたいものを指さしでオーダー、もしくは食べたいものの後に「ポルファボーレ」とつければ大抵は通じます。

カウンターに並ぶピンチョスは指差しオーダー方式。

バスク地方のバルは伝票は無く、後払いが基本なのですが、支払い方法はオーダーをスタッフが記憶してくれているか、もしくは自己申告制という性善説なのが面白いところ。
通なスタイルとしては、各店のスペシャリティ一品とお酒を(ソフトドリンクでもOK)楽しんだら次へ、というバルホッピングスタイルです。

自分でピンチョスを取って良い場合もあるが、やはり自己申告制。

多くのバルが軒を連ねるこの地域では、一日中食べ歩いたとしても全てのお店をまわりきる事は大変ですが、街をみたら貴方も欲が出てくるはずです。
また、サンセバスチャンだけでなく、ビルバオやオンダリビア等にもバル街が存在し、日夜人々が美食を求めて集まっています。

オンダリビアのピンチョス。これはオーダーしてから調理してくれるホットピンチョススタイル。

日本からはダイレクトフライトが無く、最低16時間は到着までにかかってしまいますが、美味しい物好きの方には是非一度訪れていただきたい街です。
必ず満足していただけるはずです!

更新: 2014年8月27日

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