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編集部が訪れた美味しい名店『足跡レストラン』|酒とつまみ 水無月|幡ヶ谷

編集部の足跡コメント

最初はイタリアン、続いて和食、そして最後はカレーやスパイス・ハーブを使った料理と三代にわたって店長が変わるごとに変化しつつ、中央線の酒飲みたちに愛されてきた高円寺「ビリエット」という酒場があります。2016年5月に建物の老朽化により店を閉じてしまったのですが、初代店長でありオーナーであった方は白金に「KIPPU(キップ)」というお店で腕を振るっており、3代目の方はケータリングなどで活動をしているそう。そして、今回訪れたのが2代目店長の中山さんが2015年に独立開業した「酒とつまみ 水無月」です。

中山さんが店長をされていたころの「ビリエット」は、和食の基本をおさえつつ独自のアイデアの効いたつまみと、優しくて飲みやすい日本酒のセレクトで、高円寺の日本酒好き人口を増やしてきたお店。ここ「酒とつまみ 水無月」も当時の「ビリエット」と基本路線は同じように見えますが、よりリラックスした雰囲気で、さらにアイデアが研ぎ澄まされた美味しいつまみがいただける酒場として2015年9月にオープンしたのです。

場所は、夫婦で営むカウンター6席のみのビストロ「Saint FAUCON(サンフォコン )」や、マニアックな中国料理で人気の「龍口酒家(ロンコウチュウチャ)」、五十嵐美幸シェフの「美虎(ミユ)」といったお店が思い浮かぶ京王線の幡ヶ谷駅。「酒とつまみ 水無月」は北口から出て甲州街道を一本入った路地を進むとあらわれる、ディープな雰囲気漂うビルの2階にがあります。控えめに置かれた看板を目印に階段を上り、暖簾をくぐれば今は小西さんと苗字を変えた中山理恵さんと旦那さんがカウンターから迎えてくれます。

まずはビールで喉を潤しましょう。嬉しいことに赤星です。最初にいただいたのは〆鯖。酸味をわずかに感じる極浅い〆具合で、その分イキイキと感じる鯖の凝縮された旨みが味わえます。そしてもう一品はポテサラ。ミョウガがかかっていて薬味好きにはたまりません。お酒の進むつまみのおかげで、あっという間に大ビンが空に。日本酒へと移行します。

続いて、表面がパリっと焼かれた焼き油揚げ。あらかじめ醤油で味付けがされており、香ばしいおあげの香りと相まって口の中を満たします。そしてゆでたまごの塩麹漬け。ぷるぷるの白身と少ししっかりめの半熟の黄身、そして塩麹の甘みと塩みが絡まり、日本酒が欲しくなる美味しさです。

ちなみにこの日の冷酒は店内の黒板に記された10種ほど。大阪府は秋鹿酒造の「秋鹿 超辛口 純米吟醸」や、秋田県は山本合名会社の「山本 ピュアブラック 純米吟醸」といった、すっきり、キレイなお味で料理に寄り添う日本酒が中心。京都府松本酒造の「澤屋まつもと 純米吟醸 雄町」といったパンチ力のあるものもラインナップ。

こちらは金柑と蓮根のサワークリーム和え。甘い金柑にサワークリームの酸味、そして蓮根の食感が心地よい1品。お家で真似したくなる、この組み合わせの妙。アイデア力に脱帽な美味しさです。

そしてこの日のハイライトはさきいかのかき揚げです。軽やかに揚げられたさきいかに絡んでいるのはセリ。サクッと歯切れのよい衣の中で美味しさが凝縮されたさきいかとセリの青々しい香りとほのかな苦味が相まってこれは美味しい! 塩と天つゆが添えられていましたが、思わずなにもつけずに完食してしまいました。

最後にいただいたのが、生かぶ。「ただ切っただけです」という大ぶりのかぶがなんともみずみずしくて、甘くて、さっぱり〆る1品としてはぴったり。どれも派手な料理ではありませんが、ひとつひとつに仕事を施し、アイデアを注ぎ、お酒を気持ちよく誘う1品に昇華させている。高円寺時代の常連さんもわざわざ通い、幡ヶ谷という新しい場所でも新たに酒好きのお客さんに愛されているのも頷ける、呑兵衛にはたまらないお店なのです。

酒とつまみ 水無月サケトツマミ ミナツキ

酒とつまみ 水無月

住所:
東京都渋谷区幡ヶ谷2-8-5
近藤ビル 2F
TEL:
03-5354-8918
営業時間:
17:00~24:00、日15:00~23:00
定休日:
月曜日
URL:
https://twitter.com/minazuki_0916

更新: 2017年2月8日

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