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ワインを持って出かけよう !

|和食とワイン[22]|
「和食 」ハントのすすめ
野山deワイン

ワインに合う和食がもっとあるはず。例えば海に、山に、さらには公園にも!?そこで編集部ではワインや料理に腕利きの和食ハンターたちに捜索を依頼。自ら獲物を仕留め、その場でいただくハンターの醍醐味を味わうべく、ワインを携え外へ繰り出します!

知らない人にはただの草でも、知っている人にとっては美味しい食材。そんな野草・山菜を採り、その場で調理。そしてワインといただこう!という「和食」ハント。

「野山deワイン」ハンター紹介

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加納賢俊さん
ソムリエ。2012年、国産の新 鮮で旬な食材を使ったビスト ロ「SARU」オープニング時に ワイン担当として入り、2013 年、2号店「Fresh Seafood SARU」オープンと同時に店 長兼チーフソムリエとなる

蓮池陽子さん
料理家兼フードプランナー。 Atelier story主宰。「食べも の」の源やストーリーに興味 を持ち、自然の恵みを追い求 め、登山(山菜野草採取)、釣 りなどのアウトドア活動も行 う。雑誌、イベントなどで活躍中

つくしの卵とじ

下茹でしたつくしを出汁、しょうゆ、酒で煮て、卵でとじることで、つくしのほろ苦さをまろやかにした一品。卵は割ってペットボトルに入れ、冷やした状態で持参。使う前にシェイクして火にかけました。
と!
ラ・ヴェルタ・ロゼ・デ・マルベック2012
産地:アルゼンチン
品種:マルベック
「甘くないので料理と合わせやすいロゼ。野イチゴのような甘い香りがあるけれど、白豆を茹でたような香りもあって、出汁と卵のやさしい味付けの料理にはぴったりです」(加納さん)
http://mot-wine.mottox.co.jp/winery/publish/html/693.html

いろいろ山菜のしょうゆ麹ディップ
かんぞう、のびる、おおばぎぼうし、こごみ。それらの山菜をしょうが入りしょうゆ麹のディップをつけていただく。山菜を何種類か束ねて、海苔でひと巻きにして食べるのもオススメ。

鰆のふき味噌ホイル焼き
アルミホイルに鰆とふき味噌をのせ、焼き上げたもの。低山登山の際でも、身がしっかりした鰆なら持参しやすく、その淡白な味にふき味噌は絶妙なアクセントとなります。
と!
ボデガス・イ・ビニェードス・ポンセレト2012
産地:スペイン
品種:マンチェエラ
「骨格がしっかりしているオーガニックの白ワイン。熟れた洋ナシのような香りが広がり、奥の方にほのかなジンジャー感。特に、山菜ディップとの相性は抜群です。」(加納さん)
http://mot-wine.mottox.co.jp/winery/publish/html/693.html

野草・山菜で作った和食とワインが無条件に幸せな時間を生み出します。

「その足元に生えているのは、のびるですね」。ここは某・野山で、割と都会的で身近な場所ですが、まさか!と思う程に「あれも食べられますし。こっちも」と次々と野草をハントするのは、料理家の蓮池陽子さん。蓮池さんが野草・山菜採りを始めたのは15年ほど前。野山を歩きながら採取した山菜や野草をその場で調理し食しているうちに、段々と「日向と日陰、斜面と平地など生えている場所により味が微妙に異なる」など、経験した者にしか手に入らない知識をたくさん身に付けました。そして、今ではすっかり野草・山菜ハントをライフワークとしています。

さて、この「野山deワイン」の日、蓮池さんは大荷物を抱えての登場です。しかし、バッグからささっと出した調理道具や食材を手際よく広げ、屋外で作った料理は全3品。「いつも大きなザックで山を登ります。でも、山菜や野草はオーガニック。自然の中でたくましく育ち、採った直後は味が濃くて、新鮮なままその場で食べたいですし、その贅沢さは何モノにも代えがたく。

そして、何しろ楽しいです」。登山家のマロリーは「そこに山があるから」という名言を遺しましたが、蓮池さんが野山へ分け入る理由は、山があるだけでなく「好奇心と食欲もあるから」なのかもしれません。そして、お待たせしました。もう1人のハンター、ソムリエの加納さんも荷物が重い人。

ワインを多めに持参し、蓮池さんの料理に合わせてその場でワインを選んでくれたからです。で、その結果がこの写真。屋外でこの素敵な料理&ワインとは、幸せ過ぎますね。

今が旬 ! 野草・山菜カタログ

おおばぎぼうし❶
ユリ科の多年草。草原に自生。7月頃、
淡紫色のらっぱ状の花が咲く。若葉
は食用。別名「うるい」

のびる❷
ユリ科の多年草。山野に自生。全体に
ニラのようなにおいがする。若葉と鱗
茎は食用に。

かんぞう❸
マメ科の多年草。漢方薬の生薬や、
ビール、タバコ、醤油の甘味料に使用
される。

つくし❹
早春に出るスギナの胞子茎。筆のか
たちをし、食用とする。味はほろ苦い。
古名は「つくづくし」

よもぎ❺
キク科の多年草。山野に自生。平安
時代から食用。若葉は草餅などに使
われ、餅草とも呼ばれる。

さんしょう❻
山地に自生するミカン科の落葉低木。
古名はハジカミ。果実および若葉は
日本古来の香辛料。

みつば❼
セリ科の多年草。山野に自生。香りが
あり、若葉は食用。江戸中期から野菜
として栽培も。

ふきのとう❽
キク科の多年草。湿気の多い山地の
路傍に自生。ほろにがい風味と香りが
好まれている春の野菜。

※野草は必ずしも衛生的に良好とはいえません。ご注意をください。
※国立公園内では植物採取が禁じられています。また私有地では、土地の所有者に許可を取って採取しましょう。

上から(または左)❶❷❸❹

上(または左)から順に❺❻❼❽

Photo 井上美野(P50) illust 西田真魚 Text 萩原健太郎


※こちらの記事は2014年3月20日発行『メトロミニッツ』No.137に掲載された情報です。

更新: 2017年1月10日

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