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この料理に感動した『こだわりの一皿』|かぼちゃのタルト|Grace《グレース》|西荻窪

人気レストランの思いを「この一皿」の誕生秘話を通して発信します。弊社編集部員が足を運び、ファンになっているお店のみの掲載です。

西荻窪南口から徒歩3分。
住宅に囲まれた一角に、Tea & Cake Grace《グレース》がある。
創業は1984年、今年で30年目を迎えるこのお店のスイーツを一手に創りあげているのは、オーナーの樋口浩子さん。
モットーは、シンプルでおいしいこと。
一度ここのケーキを味わうと、記憶に深く刻み込まれることは間違いない。

グレースのケーキはどれも絶品なのだが、今回はハロウィンも意識しつつ「かぼちゃのタルト」をご紹介。
ここ、グレースでは北海道産の冷凍かぼちゃを使用しているので、年中楽しむことができる。
出来立てのホールタルトの状態をみて、かぼちゃのタルトだと気が付く人はまずいないだろう。
なぜなら、表面は真っ白な生クリームに覆われているから。
そしてその生クリームには、まるで京都の枯山水のような美しい円が描かれている。
樋口さんにどうしてこのような形になったのかを伺うと、

「このタルトを味わう時に、一緒にホイップクリームを楽しんでいただこうと思ったんです。でもテイクアウトをご希望される方もいらっしゃるので、色々考えた結果このスタイルに。ずっとこのレシピ、この形は変わっていませんね。」

口にふくむとかぼちゃのふんわりとした優しい味わいが広がる。
「かぼちゃのタルト」というスイーツにおいて、ふんわりという言葉が似合うのはこのグレースのケーキ以外に出会ったことがない。
硬さとは無縁のタルトなのだ。

上にのった生クリームと、かぼちゃ生地、そしてタルト生地。
この3層のハーモニーが織り成す幸せな味わいに魅了される人々はあとを絶たない。
中には、一人で3カットもオーダーする方がいるなどの実話も。

そもそも、グレースのケーキにはよくあるような派手な装飾は一切ない。

「私はね、おいしくなるためにはどんな手間もかけるんですよ。
しかし、どんなに面倒でもおいしくなるために必要なことは手を抜きません。
たとえば、これから季節限定で始める栗のケーキなどでは、大量の栗を包丁で一つ一つ丁寧にむくことから始めます。」

そんな樋口さんの変わらないレシピが掲載されている『グレースのお菓子の時間、紅茶の時間をどうぞ』が講談社より発行されたのは1999年。
当時の帯には、“15年間同じレシピにこだわりつづけたグレースへようこそ”と記されていた。
しかし、その後増版はいつしかとまり、すでに廃版となっていたようなのだが、ネット上で、「グレースのお菓子の時間、紅茶の時間をどうぞ」の復刻を望む声が多かったことから、復刻されたとのうれしいニュース。

「変わったのは帯の文字だけですね(笑)」

と樋口さん。

そっと佇むお店の店内には大テーブル10席と4名テーブルが2卓、2名テーブルが3卓。
西荻窪の駅や街がどんどん移り変わる中において、ただただおいしくなることを考えながら毎日ケーキを作り続けているお店。
ひとり時間を楽しむにもオススメな一軒です。

樋口 浩子さん

オーナー  樋口 浩子さん

アパレルメーカー社長秘書などを経験したのち、東京製菓学校洋菓子科で菓子作りを学ぶ。
1984年にTea&Cake グレースを開店。
現在に至る。

Tea & Cake Graceティー&ケーキ グレース

Tea & Cake Grace

住所:
東京都杉並区西荻南3-16-6
TEL:
03-3331-8108

更新: 2013年10月9日

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